エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)

ブログ記事の引用転載を希望される方は、https://l-library.hatenablog.com/about をご確認ください

エル・ライブラリーの活動を掲載

 ご報告が遅れてしまいましたが、当館の活動について館長谷合佳代子が執筆した記事が掲載された雑誌が、この年度末に続けて公刊されました。また、当館の広告が掲載された学術雑誌も発行されたので、紹介いたします。

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 上の写真左から、

・ポスターセッション「炭鉱の記憶と関西 三池炭鉱閉山20年展」の報告 『全史料協会報』No.103 全国歴史資料保存利用機関連絡協議会発行

・個性が生きる場としての労働アーカイブズ:エル・ライブラリーのボランティア 『記録と史料』第28号 全国歴史資料保存利用機関連絡協議会発行

・エル・ライブラリーサポート会員募集中! 『Intelligence インテリジェンス』vol.18 20世紀メディア研究所発行、文生書院発売

 

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  そして内容は。

 全史料協の機関誌とニュースレターの両方に同時に掲載されることになったのが、当館の活動の一端を紹介するものです。

 『記録と史料』では特集「ボランティアと歩むアーカイブズ」の中の一つの記事として掲載されています。ここでは当館のアーカイブズ(文書資料)の整理を担っているボランティアスタッフの献身的な活躍を紹介しました。当館には何人ものボランティアスタッフがいるのですが、その中で今回はアーカイブズ担当者に絞って、誰がどんな経緯で当館のボランティアを担うようになり、どんな資料を扱っているのかを述べました。

 「会報」(ニュースレター)に書いたのは、昨秋の総会の折にポスターセッションに参加したときの報告です。

 そして、当館の広告が掲載されている『Intelligence インテリジェンス』は、早稲田大学政治経済学術院の先生方が中心になって編纂されている雑誌です。どれだけ中身が濃いか、今号の目次を紹介いたしましょう。

特集:《貫戦期》の日中映画
「貫戦期における日中映画 ― 歴史/表象の連続と断絶」晏妮
「映画「上海の女」小論 ― 表象の転移と再編」川崎賢子
「『花街』と『春江遺恨』(狼火は上海に揚る) ― 権力・宣伝・文化工作者」邵迎建
「身体的越境と異国情緒 ― 李香蘭の死亡という暗号」王騰飛 訳:田中雄
東映動画白蛇伝』におけるポストコロニアルな想像力 ― その中国表象の歴史的連続性を中心に」秦剛
小特集:ソビエト期の表象と検閲
ロシア革命百年 ― ソビエト期の表象・検閲・インテリジェンスの諸相」吉田則昭
「白昼夢の空間 ― 『全線』に見るソフホーズの形象」本田晃子
【海外研究紹介】 Hiroaki Kuromiya, George Mamoulia, The Euroasian Triangle: Russia, The Caucasus and Japan, 1904-1945 (De Gruyter Open Ltd, Warsaw/ Berlin, 2016) 富田武
 
「銀行労働運動における機関誌の意義と考察 ― 機関誌『ひろば』を事例として」鈴木貴宇
        
エドワード・リリー文書でみる米国の対外情報活動の成立過程 ― OWI 解散から USIA 設立までの〈空白の時期 1945―1953〉を中心に」吉本秀子
第二次世界大戦中の米・英・豪・加軍による対日言語担当官の養成」武田珂代子
満洲国農村部における宣撫宣伝活動に見る複数メディアの利用実態」王楽
        
【英語論文】Use of Chinese Women in Japanese Military Intelligence Operations 山本武利

  この中でも当館と最も関連が深いのは鈴木貴宇さんの「銀行労働運動における機関誌の意義と考察 」です。鈴木さんは銀行労働運動研究会の機関誌『ひろば』を不二出版から復刻出版されます。1951年に創刊された『ひろば』は約50年間発行されて2000年に終刊を迎えました。「『ひろば』が持つ最大の価値は、「青婦人部」という青年と女性組合員の活動の中から生まれた点にある」と鈴木さんは述べています。

 2018年6月から配本が始まる復刻版には第1号~第300号(1951年~1964年)が収録されます。楽しみですね。(谷合佳代子)

 

新着雑誌です(2018.6.8)

今週の新着雑誌です。

新着雑誌のうち最新のものは貸出できません。閲覧のみです。

労政時報 3952号2018.6.8 (201313566

賃金事情 No2763 2018.6.5 (201313442)

人事実務 No1185 2018.6.1 (201313418)

企業と人材 No1064 2018.6.5 (201313475)

月刊人事マネジメント 330号 2018.6.5 (201313459)

労働経済判例速報 2342号 2018.5.30 (201313384)

労働判例 No1176 2018.6.1 (201313582)

労働法律旬報 1912号 2018.5.25 (201313509)

労働法学研究会報 No2670 2018.6.1 (201313483)

賃金と社会保障 1706号 2018.5.25 (201313533)

旬刊福利厚生 No2248 2018.5.22 (201313590)

労働基準広報 No1960 2018.6.1 (201313392)

地域と労働運動 213 2018.5.25 (201313426)

労働情報 No970 2018.6.1 (201313517)

 

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れいこちゃん記念文庫リニューアル!

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 6月6日の7回目の井上玲子ちゃんセカンド・バースデイ(お命日)を前に、れいこちゃん記念文庫をリニューアルしました。

 以前はブックトラックに設置していたのですが、当館の一等地に移動しました。一番よく見えて、明るいところです。

 れいこちゃん記念文庫は、小児脳腫瘍のため11歳で亡くなったエル・ライブラリーのサポーター、れいこちゃんを悼み、難病とともに生きる子ども達と家族を支えるNPOの情報収集・発信を通じて、活動を支援するために設置された文庫です。

 れいこちゃん記念文庫の詳細はこちら。

shaunkyo.jp

 当館ではこどもたちの闘病を支えるNPO団体への募金箱も設置しています。小さな営みではありますが、少しでも市民活動の支援になるよう、情報発信を続けていきます。

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新着雑誌です(2018.5.30)

今週の新着雑誌です。

新着雑誌のうち最新のものは貸出できません。閲覧のみです。

賃金事情  No2762 2018.5.20 (201313152)

労務事情 No1363 2018.6.1 (201313434)

労働経済判例速報 2018.5.20 (201313467)

労働法学研究会報 No2669 2018.5.15 (201313350)

労働基準広報 No1958 2018.5.11 (201313186)

労働判例 No1175 2018.5.15 (201313210)

労働情報 No929 2018.5.1 (201313400)

 

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新着雑誌です(2018.5.18)

今週の新着雑誌です。

新着雑誌のうち最新のものは貸出できません。閲覧のみです。

労政時報 3951号 2018.5.11・25 (201313079)

労務事情 No1362 2018.5.15 (201312857)

ビジネスガイド No855 2018.6.10 (201313046)

労働経済判例速報 2340号 2018.5.10 (201312790)

旬刊福利厚生 No2247 2018.5.8 (201312824)

月刊人事労務 351号 2018.4.25 (201312899)

労働法律旬報 1911号 2018.5.10 (201312923)

労働法令通信 No2484 2018.4.28 (201312956)

労働法令通信 No2485 2018.5.8 (201312980)

労働法令通信 No2486 2018.5.18 (201313012)

労働法令通信 No2486 2018.5.18 (201313012)

 

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「著者に会おう!竹中恵美子さん(88歳)と語る」を開催しました(2018.5.13)

「著者に会おう!竹中恵美子さん(88歳)と語る」を開催しました(2018.5.13)。
http://l-library.hatenablog.com/entry/2018/04/20/183421

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あいにくの土砂降りの雨の中、17名の方にご参加いただきました。

米寿を迎えられた竹中先生はいつもながらにチャーミングなご様子でした。「2,3人ほど集まられるだけかと思っていたのに、こんなにいろいろな方に来ていただいて光栄です」とのこと。

なんと大阪市立大学時代の教え子の男性の方々(1962年ごろ入学!)も参加されて、学部でのゼミナールについての思い出話(マルクス資本論』を一行一行読んだとか)や、「あなたたちの学年には田宮高麿がいたわね」と竹中先生がおっしゃったりなど、50年以上昔の話で盛り上がりました。

女性の参加者には竹中先生の著書を心の支えに労働者生活を送ることができたという方や、現実の労働生活の中から生まれる疑問や思いを竹中先生のお話で整理、昇華してきたという方々も。

このように女性労働者を導いてこられた竹中先生ですが、女性であるがための困難の中で「背水の陣」の思いで研究者生活を続けてこられたご自身もまた女性労働者たちと共にあったことが、参加者や先生のご発言から感じられました。

若い研究者や院生の男性たちが参加してくださったのに非常に心強い思いがしました。

 

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 ご自身の来し方を振り返って「いろいろありました」としながら、ご自身の研究については「常に課題が新しく生まれ、終わりはない」とおっしゃる竹中先生、これからもどうぞお元気でいていただきたいです。(千本)


なお、竹中恵美子文庫を有するドーンセンター情報ライブラリーでは
「ドーンと!大公開! 女たちのミニコミ・コレクション」(まちライブラリーブックフェスタ2018)を5月27日まで開催中です。
https://www.facebook.com/dawncenter.info/photos/pcb.2052619668351778/2052618838351861/?type=3&theater

クラブコスメチックス文化資料室の特別展開催中

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 初めてクラブコスメッチクス文化資料室の展示を見学してから、あっという間に6年が経っていたことに今更気づいたのですが、久しぶりに企画展を拝見して、相変わらず素晴らしい内容なので感服してまいりました。

 前回は谷合・千本の二人でお邪魔しましたが、今回は業務の都合上、谷合一人の見学となりました。5月12日(土)の学芸員によるギャラリートークに合わせて参上し、多くの来場者でにぎわう中を30分ほど解説を聞かせていただきました。その後も中谷学芸員に根掘り葉掘りいろいろ質問をして、お土産の一筆箋(なんと、手作り!)も頂戴して大満足。

 会場には同社化粧品ファンの女性たちが何人も詰め掛けておられました。偶然にも、帰りの地下鉄の駅のベンチでそのお客様たちと隣合わせになり、おしゃべりに花が咲くというおまけ付き。

 さて、展示は、 「文化としてのお化粧品 ―現在に受け継ぐ確かな思い―」と題して、「中山太陽堂が化粧品を文化と考え、【品質優良な商品をより多くの人に届け喜んで頂くこと】を目指した、現在に受け継がれるその思い。近代化を目指した日本において、企業活動をとおして発信し続けたその文化」を紹介するものです(ミュージアム - クラブコスメチックスより)。

 創業時の中山太一の思い、そして先進的な広告もまた文化であるとして情報発信を続けてきた歴史がいろいろな記録文書やポスター、報道記事などからわかります。

 展示室入口に置かれたテレビモニターに映し出されるのは、日本初(たぶん)のコマーシャルアニメ映像。これは神戸映画資料館が所有しているフィルムから見つかったものをデジタル化したもの。中山太陽堂時代の「カテイ石鹸」販売用の宣伝フィルムで、1920年代初頭の貴重な映像です。

 ギャラリートークは5月26日(土)にも行われます。会期は5月31日までですので、お急ぎください。入場無料です。

 展示会詳細はこちら。ミュージアム - クラブコスメチックス

  下記は、千本沢子が書いた、2012年の展示会見学記。クラブコスメチック社の歴史などに言及しており、写真もたくさんあるのでぜひご参照を (谷合佳代子)。(写真提供:株式会社クラブコスメチックス文化資料室)

l-library.hatenablog.com