寄贈本紹介

『生産性向上の理論と実践』

(梶浦昭友 編著/2016年3月30日/A5版 本文224頁) 当館の理事長・山﨑弦一も筆者のひとり。 本書は、関西学院大学産業研究所が日本生産性本部からの委託研究「生産性向上と雇用問題」(2009~2010年)を受けた後、共同研究「生産性の現代的意義」(2012…

『大阪安保50年史』

(安保破棄・諸要求貫徹大阪実行委員会 発行/2016年3月26日/A5版 本文330p, 年表27p) 本書は、「安保破棄・諸要求貫徹大阪実行委員会」と日本共産党の立場から、安保問題への取り組みや国政・地域での選挙などについて述べたものである。また、集会動…

『帝国ホテルに働くということ 帝国ホテル労働組合七〇年史』

奥井禮喜著(ミネルヴァ書房/2016年7月/四六判276頁)、別冊資料編あり 「帝国ホテル労働組合」は、1946年5月21日に誕生し、総評(日本労働組合総評議会)傘下、今は連合(日本労働組合総連合会)を構成する「サービス連合」傘下の、組合員1,744名(2015年…

『なぜユニオンをつくったのか』

長橋 淳美 著 (2016年3月1日/A5版 40頁) <第1章 ユニオン誕生> このパンフレットは、大阪府富田林市職員の少数派組合の「富田林市職員ユニオン」の代表を結成時の1996年3月から2008年まで務めた、長橋淳美さんの個人的著作である。著者は、ユニオ…

組合史・その残照と黎明

『組合史・その残照と黎明 -或る地方都市の自治体職員労働組合の分裂と組織統一までの道程 そして その中にいた わたしたちの時代』 星 光二 著(緑鯨社/2016年1月31日/A5版 P.387) 本書は、北海道釧路市における市職員労働組合の歴史のうち、著者が…

『「サークルの時代」を読む  戦後文化運動への招待』

宇野田尚哉・川口隆行・坂口博・鳥羽耕史・中谷いずみ・道場親信 編(影書房/2016年12月/A5判並製366頁) 1950年代、東アジアで朝鮮戦争はじめ再び“熱い戦争”が起きていた時代に、反戦・平和、抵抗と民主主義を模索する人びとの拠点として興った「サークル…

名取市における 東日本大震災の概要

『名取市における 東日本大震災の概要』名取市総務部震災記録室 編集(宮城県名取市/2015年3月/A4版 118p) 『東日本大震災 名取市の記録』名取市総務部震災記録室 編集(宮城県名取市/2014年10月/A4版 400p) (右の写真は本書とともに出版されたD…

『日本における社会改良主義の近現代像 ―生存への希求』

玉井金五・杉田菜穂著(法律文化社/2016年11月/A5判292頁) 本書は、人口・社会問題を軸に、戦前戦後における社会改良主義の学問的鉱脈を丁寧に探索して現代と対峙する、社会政策論の体系的な専門書である。11の章と2つの補章から構成されているが、それ…

『映像が語る「地方の時代」30年』

今回から寄贈本紹介の執筆スタッフが新たに加わりました。ボランティアのNさん(男性)です。図書館員の経験はないのですが、これまでもエル・ライブラリーで時々配架作業や目録整理作業を手伝っていただいておりました。ではNさん執筆の「寄贈本紹介」、第1…

『飾らず、偽らず、欺かず 管野須賀子と伊藤野枝』

田中伸尚著(岩波書店/2016年10月/四六判240頁) 「大逆事件」(1910−11年)で処刑された唯一の女性、管野須賀子(かんの・すがこ)。その約10年後、「甘粕事件」(1923年)で憲兵隊に虐殺された伊藤野枝(いとう・のえ)。女性を縛る社会道徳や政治権力と…

『中成長を模索する中国 ―「新常態」への政治と経済の揺らぎ』

大西 広 編著(慶應義塾大学出版会/2016年/A5判194頁) 本書は慶應義塾大学東アジア研究所の3年間にわたる研究プロジェクトの成果であり、大西 広編著者の他に、7名が執筆している。 本書の狙いは、安定した「中成長国」に向けて根本的な社会構造の転換…

LLブック わたしのかぞく−なにが起こるかな?

LLブック(やさしく読める本)制作グループ(藤澤和子、川崎千加、多賀谷津也子)編;長谷川朋也 写真 2015年4月 樹村房発行 27×19cm(横長本)1冊 LLブックの「LL(えるえる)」とはスウェーデン語で「やさしく読める」という意味の言葉の…

『日本で初めて労働組合をつくった男 評伝・城常太郎』

牧 民雄 (同時代社/2015年6月/A判322頁) 「日本で初めて労働組合をつくった男は?」と問われて、この人の名が浮かぶ人は極めて稀で、日本史の教科書では、高野房太郎と習った人が多いかも知れない。 本書の帯の紹介では、― アメリカ帰りの靴職人・城常太…

『情報貧国ニッポン〜課題と提言』

(図書館サポートフォーラムシリーズ) 山崎久道著 2015年5月 日外アソシエーツ発行 四六判 223頁 『情報貧国ニッポン』という刺激的な書名は、どういう問題意識や視点から出てきたのであろうか。「はじめにー何が問題かー」では次のように述べている。 本書…

「大阪砲兵工廠(ほうへいこうしょう)物語」

久保在久(すみひさ)[著] 『蔕(へた)文庫』59号(=2015年2月)より現在も連載中。(発行=蔕文庫舎/大阪府八尾市) 若い人には「大阪砲兵工廠」といっても、今は大阪城公園として整備されている所が、戦前日本最大級、アジア最大級の兵器工場であったことを…

マルクスエンゲルス全集オンライン版が利用可能に

このたび、株式会社大月書店様と株式会社寿限無様のご厚志と、NPO法人知的資源イニシアティブ様のご協力により、当館内で マルクス=エンゲルス全集のオンライン版が閲覧利用できるようになりました。 大月書店のWEBサイトで有料公開されている同書を、当館…

「繊維女性労働者の生活記録運動」

『繊維女性労働者の生活記録運動:1950年代サークル運動と若者たちの自己形成』 辻 智子著(北海道大学出版会/2015/A5判508頁) 本書は1950年代の生活記録運動と生活綴り方運動を、繊維女性労働者の生活記録運動と結びつけて展開する。東亜紡績泊工場(…

『日本における女性と経済学 1910年代の黎明期から現代へ』

栗田啓子・松野尾裕・生垣琴絵 編著(北海道大学出版会/2016/A5判338頁) 本書は、東京女子大学女性学研究所プロジェクト研究と日本学術振興会の助成を受けた共同研究の成果で、8名が執筆している。テーマは、日本において女性に対する経済学教育はどのよ…

『アートと法』

著作権入門ノート『アートと法』−表現の自由・自主規制・キャラクター 小笠原正仁著 2015年7月 阿吽社発行 A5版 300頁 この本は、「おわりに」で書かれているように、大阪芸術大学で開講されている「法と芸術」という講義のためのテキストで、芸術表現を学…

『68年5月とその後―反乱の記憶/表象・現在』

クリスティン・ロス/訳:箱田徹( 航思社/2014/476頁) 著者のクリスティン・ロスは、ニューヨク大学比較文学部教授で、専門は19世紀20世紀フランス文学及び思想であり、邦訳された共著に『民主主義は、いま』(以文社)がある。 訳者の箱田徹は、京都大学…

『お〜い!おーちゃん―自閉症の弟と私のハッピーデイズ』

廣木佳蓮・廣木旺我著(黎明書房/2015/126頁) 著者廣木佳蓮(ひろき・かれん)さんは、1995年大阪市に生まれ、現在奈良女子大学文学部人間科学科在学中の女性で、「日本でインクルーシブ教育を普及させ、弟のような社会的弱者と言われる人たちも、自分ら…

釧路炭田 炭鉱(ヤマ)と鉄路と

石川孝織著(釧路市立博物館友の会発行/水公舎/2014年)196頁 本書は、著者(釧路市立博物館学芸員)が北海道新聞(釧路)に、1年半にわたって70回連載した「記憶の一枚『釧路炭田再発見』」をもとに加筆したものである。 70回連載の各回をもとに見開き2頁…

隔離の島に生きる―岡山ハンセン病問題記録集

松岡弘之編『隔離の島に生きる―岡山ハンセン病問題記録集 創設期の愛生園』(ふくろう出版、2011・3・25) 本書は、国立療養所長島愛生園(岡山県瀬戸内市)が所蔵する行政文書「舎長会議事録」、「一人一題・最近の愛生園」を翻刻した資料集である。 編者は…

玉井金五教授退任記念論文集

『玉井金五教授退任記念号』(「經濟學雑誌」第115巻 第3号、大阪市立大学経済学会、2015年2月)B判327頁 本誌は、玉井金五教授が2014年3月をもって、大阪市立大学経済学部を退任されたことを記念して編まれた論文集である(退任後も愛知学院大学経済学部教…

医療問題研究会による放射線被曝問題の図書2冊

『福島で進行する低線量・内部被ばく:甲状腺がんの異常多発とこれからの広範な障害の増加を考える』医療問題研究会編著(耕文社/2015年8月)A5判140頁 『低線量・内部被曝の危険性―その医学的根拠』医療問題研究会編著(耕文社/2011年11月)A5判120頁 編…

『原発が「死んだ」日』

永江雅俊著(阿吽社/2015年8月/四六判190頁) 著者は、チェルノブイリ原発事故で被曝したベラルーシの子どもたちの「転地保養里親運動」に日本で20年以上取組んできた、浄土真宗本願寺派(西本願寺)の僧侶である。 僧侶であると同時に、北海道電力泊原発…

エル・ライブラリーの記事あり!『岐路から未来へ』

2014年2月13日に当ブログに既出の、「共同通信社配信記事にエル・ライブラリーのことが大きく取り上げられた」という、その記事が、本になりました! 共同通信社の佐々木央編集委員が書いてくださった記事は「岐路から未来へ」という連載企画のなかの一つで…

『消されたマッコリ。』

『消されたマッコリ。 朝鮮・家醸(カヤンジュ)酒文化を今に受け継ぐ』ほろよいブックス 伊地知(いぢち)紀子(のりこ) (社会評論社/2015年5月/A5判184頁) 社会評論社の「ほろよいブックス」第6冊目。このシリーズは、「人の営みを肴に文化の豊かさを味わう…

『日英対訳 津軽の藍』

北原 晴男 監修 2012年11月 弘前大学出版会 A5版 159頁 藍は、天然染料の一つで日本の伝統的な色として、その美しさはジャパンブルーと讃えられる。藍(植物)から採れた染料を使って染めた藍染は、着物として江戸時代から人気があり、さまざまな文様や色合…

『日本ボランティア・NPO・市民活動年表』

大阪ボランティア協会ボランタリズム研究所監修 岡本榮一/石田易司/牧口明編著(明石書店/2014年2月)750頁 ※日本NPO学会の林雄二郎賞(最優秀賞)受賞作「概観」の冒頭に「本年表は、市民(ボランティア)NPO活動に関わる総合年表としては、おそ…

関西国際交流団体協議会の2冊

『NPO・NGOのキャパシティ ディベロップメント』 『持続可能な社会のつくり方〜若者のためのESD実践資料集』 特定非営利活動法人 関西国際交流団体協議会(2015年3月) 本書を編集発行した「特定非営利活動法人 関西国際交流団体協議会」は、昨年2014…

エル・ライブラリーが取り上げられている2冊

『デジタル文化資源の活用―地域の記憶とアーカイブ』NPO知的資源イニシアティブ編著 2011年7月 勉誠出版発行 A5版 233頁 『デジタル・アーカイブの最前線―知識・文化・感性を消滅させないために』時実象一著 2015年2月 講談社発行 新書版 218頁(ブルー…

『体験者がつづる近江絹糸人権争議 自由と人権を求めて』

白石道夫編著(2015年3月/文理閣/117頁) 本書の編著者白石道夫氏は、1954年6月に15歳で近江絹糸彦根工場に集団就職した直後、日本の労働運動史上歴史的な近江絹糸人権争議(1954年6月106日間のストライキ)を体験している。 戦後民主主義の思想と行動が…

『対決 安倍政権―暴走阻止のために』

五十嵐 仁(学習の友社/2015年3月/126頁) 著者は、2008年〜2012年に法政大学大原社会問題研究所長だった政治学者で著書多数。 本書の目的は、「ブレーキをかけるためには、猛スピードで突っ走っている安倍首相が目指しているこれからの日本とはどのような…

『遊廓のストライキ 女性たちの二十世紀・序説』

山家悠平(株式会社 共和国/2015年3月/273頁) 本書は、著者の京大大学院博士学位論文に加筆修正を加えて出版されたものである。 千代駒という娼妓が森光子にあてた手紙から本文に入る。手紙には、1926(大正15)年大正天皇の御大喪にも休ませず見世に出…

社会問題の変容:賃金労働の年代記

ロベール・カステル著, 前川真行訳 今回からまた新たに寄贈本紹介を書いてくださるボランティアスタッフが増えました。樋口進さんです。樋口さんは京都大学で社会学を学び、塾講師などを勤めたあと、現在は会社役員をされています。 では、以下に紹介文を掲…

人としての途を行く:回想細迫兼光

“細迫兼光(ほそさこ かねみつ)”。ぼくはこのお名前を知らなかった。読みすすんで、この人物が労農党の指導者として、戦後は社会党の領袖の一人であったことを識る。 勝手に章立てなどして失礼だが、第一章「清く烈しく」は文字どおり、“人としての途を行っ…

『新時代の「日本的経営」』オーラルヒストリー〜雇用多様化論の起源

八代充史・牛島利明・南雲智映・梅崎修・島西智輝編(慶應義塾大学出版会/2015年1月)370頁 本書は、1995年5月に発表された日経連の『新時代の「日本的経営」―挑戦すべき方向とその具体策―』作成に実際に携わった人たち5名と労働分野1名へのオーラルヒ…

『私の労働研究』

熊沢 誠(堀之内出版/2015年1月)A5判284頁 エル・ライブラリーで定価2376円を2100円(税込)で割引販売中。近々読書会も開催予定です。 労働研究の第一人者として根強いファン・読者をもつ「熊沢誠」(甲南大学名誉教授)の、半世紀にわたる研究軌跡を、…

【寄贈本紹介】『未来の図書館、はじめませんか?』

岡本 真、森 旭彦著 2014年11月 青弓社発行 B6版 194頁 今回より、また新たに寄贈本紹介コーナーを執筆してくださる方が増えました。大阪府内の公共図書館で長らく勤められた谷垣笑子さんです。早速、図書館員にもそうでない人にもお薦めの新刊書を紹介して…

『東日本大震災後の公益学と労働組合』(公益叢書第二輯)

現代公益学会編 (2014年9月/文眞堂)A6判220頁 2014年7月に創設された「現代公益学会」が編纂した第2輯である。 世紀の転換を前後する2つの大震災を機に、公益法人改革が進められ、「官による公益」から「民による公益の増進」に流れが大きく変わった…

馬場新一遺稿集&追悼集

『群雀 馬場新一遺稿集』(編集協力=竹の花文芸/2014.12.10/私家版) 『馬場新一さん追悼集』(馬場新一さんを偲ぶ会=情報労連近畿ブロック協議会・NTT労働組合関西総支部・同西本社総支部/2014.10.26/私家版) 馬場新一氏は、旧全電通労組(現NTT労組)…

『帝国に抗する社会運動 第一次日本共産党の思想と運動』

黒川 伊織(2014年11月/有志舎)A判324頁 著者は、神戸大学国際文化学研究推進センター協力研究員、桃山学院大学兼任講師で、本書は、2010年6月に神戸大学に提出された博士論文に、大幅な加筆修正がなされたものである。 まず本書の研究対象である「第一次…

『困ったときには図書館へ 〜図書館海援隊の挑戦〜』

神代 浩 著 (悠光堂2014年10月) B判207頁 図書館と言えば、“無料貸本屋”、それ以上何をするところ?というようにイメージが広がらない人が多いと思う。全国に図書館の数は、3,274館ある(2011年10月文科省調べ)。他の社会教育・文化・文化・体育施設には…

『南国港町おばちゃん信金 「支援」って何?“おまけ組”共生コミュニティの創り方』

抱腹絶倒でそのうえ勉強になる本書は、エル・ライブラリーにて定価1944円を特価1700円で販売中! 著者は、国際協力コンサルタント、コミュニティ開発専門家という肩書だが、そんないま流行りの“わかったようでわからないような”解説ではなく、まずは著者の実…

「在日」と50年代文化運動 幻の詩誌『ヂンダレ』『カリオン』を読む

『ヂンダレ』『カリオン』というのは、1950年代、大阪で詩人・金時鐘を中心に発行されていた、在日朝鮮人の詩誌である。 本書は、2009年5月24日開催のシンポジウム「いま『ヂンダレ』『カリオン』をどう読むか」(ジンダレ研究会主催 於大阪文学学校)の…

『沖縄闘争の時代 1960/70 分断を乗り越える思想と実践』

大野光明(2014年9月/人文書院)340頁 著者は1979年生まれで、現在大阪大学グローバルコラボレーションセンター特任助教。 本書は、立命館大学大学院・先端総合学術研究科に提出した博士論文『沖縄の日本「復帰」をめぐる社会運動の越境的展開―沖縄闘争と国…

『小企業・自営業がつくる未来社会―「いのち」と「くらし」のネットワーク』

編者の「一般社団法人 関西中小企業研究所」は2010年6月に設立されている。(理事長=庄谷邦幸、本書では最終章=10章執筆)。 日本の企業数の8割強を占める小規模企業の大半は、従業者が10人未満の小企業であり、その約6割が個人営業から従業者4人まで…

『徳さんの美学 関西労働運動の気風』

※本書は現在、書店で入手できません。エル・ライブラリー内で販売中。1冊2500円を特価1500円(税込送料込)で。お申し込みはlib@shaunkyo.jp までメールでどうぞ。 まずは、徳さんとは、故山本徳二氏のことで、1927(昭和2)年12月に大阪市西淀川区に、8人兄…

小栗啓豊オーラル・ヒストリー

『小栗啓豊オーラル・ヒストリー<元日本鉄鋼産業労働組合連合会中央執行副委員長>』青木浩之・高知短期大学准教授 平成25年度日本学術振興会科学研究日補助金研究成果報告書 本報告書は、日本鉄鋼産業労働組合連合会(=鉄鋼労連 現在は基幹労連の一部門)…