寄贈本紹介

『母』([前編]・後編)

『母』([前編]・後編) 松井勇著(蔕文庫舎/2009年; 2019年 / 四六判) 本書は、前編の刊行10年後に後編が刊行されている。戦後すぐの労働運動高揚期から労働運動一筋の道を歩み、退職後は、文芸投稿誌『蔕文庫』(季刊)の主宰者であった、松井勇氏の歩み…

当館情報も掲載されている『専門図書館探訪』

本書は一般の人たちが利用できる公開型の専門図書館のサービスや資料を紹介するガイドブックです。見開きごとに1館ずつの紹介があり、全ページカラーで、写真がふんだんにあるのでとても見やすく使いやすい名鑑となっています。 本書では専門図書館の分野を…

『石の上にも三年 ―季刊・文芸投稿誌『蔕(へた)文庫』の歩み―』

松井勇 著 (蔕文庫舎/2019年8月) 本誌は、日本社会文学会『社会文学』第46号(2017年)に掲載された作品を、本年2019年8月に加筆修正したものである。 著者は、1933(昭和8年)10月大阪市東成区で生まれ、疎開先の三重県志摩郡(現鳥羽市)で敗戦を迎え、…

解題『近江絹糸人権闘争=労働争議 自由と人権を守る血と涙の闘いであった』

日本労働運動史上に名高い近江絹糸争議(1954年)関連の図書については、当事者の手記をこれまでも寄贈していただいています。今般は、そのお一人である朝倉克己さん(下の写真)の手記を本田一成・國學院大学教授を通じて頂戴しました。 当館にて2016年から…

『過労死は防げる~弁護士・労働組合が今、伝えたいこと』

連合大阪法曹団有志・連合大阪非正規労働センター編著(かもがわ出版/2019年/四六判144頁) 「過労死」が深刻な社会問題となって久しい。ローマ字のkarôshiが2002年にオックスフォード英語辞典に掲載され、日本の労働組合にとって不名誉なことだが、国際用…

大阪大空襲の体験を語る会代表久保三也子資料目録

当館に寄託された久保三也子さんの資料について研究を進めてきた「大阪空襲被災者運動資料研究会」(空資研)から、報告書の第2集が発行されました。63頁の薄い冊子ですが、久保さんが代表を務めておられる「大阪大空襲の体験を語る会」(「語る会」)の歴史…

『写真記録・三島由紀夫が書かなかった近江絹糸人権争議~絹とクミアイ』

『写真記録・三島由紀夫が書かなかった近江絹糸人権争議~絹とクミアイ』 本田一成(新評論/2019年2月/A判204頁) 本書は、1954(S29)年、106日間に及ぶ日本最大級の労働争議=近江絹糸人権争議について、この争議を取材した三島由紀夫が作品化した小説…

『政治と労働の接点Ⅱ』

『政治と労働の接点Ⅱ』一の橋政策研究会(非売品/2019年/B5版224頁) 本書の発行元である「一の橋政策研究会」は、加藤敏幸元参議院議員(民主党参議院国会対策委員長/現電機連合政治アドバイザー)の議員退任後の政治活動を支える政治団体として2016年に…

貧困の基本形態 社会的紐帯の社会学

『貧困の基本形態 社会的紐帯の社会学』 セルジュ・ポーガム 著 川野英二/中條健志 訳 2016年3月31日発行 新泉社 四六判 416p 貧困は、全体的に豊かになった社会では受け入れがたい不平等であるがゆえに、困惑させられるものである。貧困層は、近代社会が…

戦後社会運動史論3

『戦後社会運動史論③ ―軍事大国化と新自由主義の時代の社会運動―』 広川禎秀、山田敬男 編(大月書店/2018年12月/四六判288頁) 本書は「社会運動史研究会」(故犬丸義一の呼びかけで1990年からこの名称)の3冊目の論集である。 「歴史学研究において、社…

『大阪砲兵工廠物語~創立150年 新聞記事を中心に』

『大阪砲兵工廠物語 創立150年 新聞記事を中心に』 久保在久著(耕文社/2019年5月/四六判112頁) (写真はWikipediaより。化学分析場跡) 本書は、大阪砲兵工廠(戦前日本最大級、アジア最大級の兵器工場)が大阪城周辺で作業を開始して150年という節目を…

みんなで活かせる!学校資料

◆本書入手希望者に著者が郵送寄贈してくださるそうです。問い合わせ先は最下部をご覧ください◆ 『みんなで活かせる! 学校資料 学校資料活用ハンドブック』村野正景、和崎光太郎編、京都市学校歴史博物館 2019.3 150p. 19cm 2017年4月に発足した「学校資料研…

『アジア太平洋の労働運動 連帯と前進の記録』

鈴木則之著(連合新書21/明石書店/2019年1月/四六判284頁) 本書は、ICFTU(国際自由労連)とその後継組織であるITUC(国際労働組合総連合)とその地域組織であるアジア太平洋地域組織(ICFTU/ITUC-AP)の労働運動の展開とそこにおける日本(連合=日本…

過労死・過労自殺の現代史 ~働きすぎに斃れる人たち~

『過労死・過労自殺の現代史 ~働きすぎに斃れる人たち~』 熊沢 誠 (岩波現代文庫/2018年12月/文庫版435頁) 本書は、2010年に岩波書店から刊行された『働きすぎに斃れて―過労死・過労自殺の語る労働史』の現代文庫版であるが、各事例の2010年後の推移や…

『電話交換手はなぜ「女の仕事」になったのか ~技術とジェンダーの日独比較社会史~』

石井香江 (ミネルヴァ書房/2018年5月/A5判432頁) 著者は、同志社大学グローバル地域文化学部准教授で、社会学博士。 本書は、電話交換が技術発展により、男性から女性の仕事へ変わっていく過程を日本とドイツの比較から実証して、男と女の仕事の棲み分け…

七転八倒・七転八起―なかまユニオン20年史―

なかまユニオン(2018年12月/ 私家版/A判80頁) 本書は、昨年9月に結成20周年を迎えた「なかまユニオン」の軌跡をつづり、これからの希望を語る、手作り感あふれる記念誌である。 1人でも誰でも入れるコミュニティユニオンは、企業の壁を越えたその運動に…

近江絹糸争議の手記を翻刻公開

みなさんは1954年に起きた、労働運動史上に名高い「人権争議」と呼ばれた近江絹糸労働争議をご存知でしょうか。 この争議及びその後の近江絹糸労働組合の活動を知る手掛かりとなる一次資料「辻保治氏旧蔵資料」を、当館では1500点以上所蔵しています。その資…

「炭鉱の記憶と関西」展から新たなスピンオフ作品が

2017年5月から6月にかけて当館が関西大学と共催した巡回展「炭鉱の記憶と関西 三池炭鉱閉山20年展」の主催者のひとつである「関西・炭鉱と記憶の会」のメンバーが次々と新たな作品を生み出しています。 ”人間ミュージアム”こと前川俊行さんはずっと三池炭鉱…

『労働運動を切り拓く 女性たちによる闘いの軌跡』

編著 朝倉むつ子・萩原久美子・神尾真知子・井上久美枝・連合総合生活開発研究所 発行 旬報社/2018年10月/ 四六判426頁 ――バトンを未来へつなぐために~均等法制定をめぐる攻防とは何だったのか、差別のない働き方と「生活」を取り戻すその純粋な熱意に貫…

絵本『海底の紙ひこうき』が出版されました

『海底の紙ひこうき』東川絹子著、原田健太郎絵、同時代社 本体1,852円+税 空にもみえる青い青い海底と一機の飛行機。静かな美しい表紙です。 1963年11月9日。三井三池炭鉱三川坑爆発事故が起こりました。事故による死者は458名、CO中毒患者は839名。一酸…

『炭都と文化-昭和30年代の三池・大牟田-』

(※今回は寄贈本紹介を編著者ご自身に書いていただきました) 「萩尾望都SF原画展」が現在、全国を巡回中です。 http://hagiomoto-sf.com/ 先日、東京中野で鴨川つばめの「マカロニほうれん荘」原画展が開催され、往年のファンで賑わいました。http://koruku…

『教科書をタダにした闘い 高知県長浜の教科書無償運動』

村越良子、吉田文茂著 (解放出版社/2017年11月/四六判300頁) 現在、小中学校の児童生徒には、毎年新しい教科書が無料で配布される。教科書は文科省が作製した紙袋に入れられ、「保護者の皆さまへ」と題して、「この教科書は、義務教育の児童・生徒に対し…

『打倒安倍政権 9条改憲阻止のために』

五十嵐仁(いがらし じん) 著(学習の友社/2018年4月/161頁) 著者が学習の友社から上梓した政治学習のためのテキスト第3弾に当たる。つまり、同じテーマで三度目の出版になるということなのだから、事態は改善していないと見るべきなのだろうか。著者自…

『水俣を伝えたジャーナリストたち』

著者:平野恵嗣 2017年6月 岩波書店 1954年8月1日、『熊本日日新聞』は「水俣市の漁業集落で猫が狂ったようにキリキリ舞って死んでしまう」との記事を載せた。それから2年後の1956年5月1日、チッソ附属病院が水俣保健所に「脳疾患症状患者発生」を報告した。…

スキルアップ!情報検索:基本と実践

中島玲子, 安形輝, 宮田洋輔著 日外アソシエーツ , 紀伊國屋書店 (発売) 2017.9 192頁 情報検索を初めて学ぶ学生、スキルアップしたい現場の図書館員、体系的に学ぶ機会がなかった社会人のために書かれた入門書。情報検索の入門書としてだけではなく、資料論…

『オルグ!オルグ!オルグ! 労働組合はいかにしてつくられたか』

本田一成著(新評論/2018年3月/四六並製384頁) ※定価3024円が送料・税込2500円になるチラシをエル・ライブラリー内で配布中! 本書は、チェーンストアの労使関係を専門的に研究している本田一成(國學院大学経済学部教授)が、業界最大の産業別組合である…

川西の歴史今昔 ~猪名川から見た人とくらし~

著者:小田康徳 2018年1月 神戸新聞総合出版センター 当ブログにて連載していた、「『女工哀史』と猪名川 ― 名著は兵庫県で書かれた」がその一部として掲載されている、『川西の歴史今昔』がついに発刊されました。 早速、当館ボランティアスタッフの筆にな…

活路は共闘にあり : 社会運動の力と「勝利の方程式」

五十嵐仁(いがらし じん) 著(学習の友社/2017年2月/141頁) 著者は、2008年〜2012年に法政大学 大原社会問題研究所長の任にあった政治学者。2016年1月には八王子市長選挙に「無党派共同」の候補者として出馬した。 本書は、2015年の『対決 安倍政権―暴…

「子どもの貧困」を問い直す 家族・ジェンダーの視点から

(松本伊智朗編/法律文化社/2017年10月/A5判272頁) 本書は、「子どもの貧困」を家族・ジェンダーの視点からの議論を試みた研究会の成果であり、3部構成12論考からなっている。 編者の松本伊智朗が序論において、研究会の共通認識を概括した上で、各論考…

当館資料を使った研究論文を紹介

当館の資料を活用した研究論文はいろんな方に書いていただいており、しばしばその成果を抜き刷りなどの形で頂戴しています。 資料を活用してもらえるのが、司書のなによりの喜びです。そして今般もまた、一橋大学院生さんから成果報告をいただきました。 『…