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寄贈本紹介

『みつや交流亭物語』

『おもろい商店街のなかのメチャオモロイみつや交流亭物語』片寄俊秀編著(2014年6月/特定非営利活動法人みつや交流亭発行)90p,21cm とにかくおもしろい。案内人(編著者)の軽妙な筆運びで一気に読みすすみ、「行ってみたい」と誘われる本である。 <商…

『きり拓く 大賀重太郎追悼記念誌』

『きり拓く ひとびととゆめをつないだオトコのものがたり 大賀重太郎追悼記念誌』大賀重太郎追悼記念誌編集委員会(2014年1月17日 B5判219頁) 2012年7月8日に逝去された大賀重太郎氏を偲ぶ記念誌である。<障害者運動の「裏方」に徹して> 第一部には、「障…

『地下水、その噴き出ずるを願って』

『地下水、その噴き出ずるを願って ―熊本の治安維持法犠牲者、その名簿と足跡』梶原定義編 治安維持法国賠要求同盟熊本県本部, 2005 本書は、政府に治安維持法の犠牲者への謝罪と賠償を求めるための基礎資料作成の調査が、治安維持法国賠要求同盟熊本県本部…

「歴史に灯りを」

『歴史に灯りを 言ってきたこと、やってきたこと、できなかったこと』小田康徳著、阿吽社 2014 本書は、著者が2014年3月に大阪電気通信大学を定年退職された機会に、副題にあるように、「言ってきたこと、やってきたこと、できなかったこと」をまとめて上梓…

『賃金・人事制度改革の軌跡』

本書は、岩崎馨・田口和雄の2人の編者に加えて、5名の執筆者(青木宏之、鈴木誠、鬼丸朋子、木村琢磨、前浦穂高)による研究会での討議を踏まえての共著である。主要産業における詳細な事例検証を重ねて、日本の賃金・人事制度がその再編の過程で、どのよう…

『ナチスのキッチン 「食べること」の環境史』

四六判450頁の大部な大作だが、目次を紹介すれば、決してとっつきにくい専門書ではないことが、わかっていただけると思う。 本書は、第1回「河合隼雄学芸賞」の栄誉を得たのだが、その理由が「研究としての緻密さと、そこに包摂された物語性が評価され」たと…

『21世紀のグローバル・ファシズム ―侵略戦争と暗黒社会を許さないために―』

紹介するのにはやっかいな、しかし興味をそそられる本である。 まず第一に『21世紀のグローバル・ファシズム』というタイトルと−侵略戦争と暗黒社会を許さないために−との副題。出版意図や目的を何となく把えることができるし、読んでみようとの気にさせられ…

『仕事マンガ! 52作品から学ぶキャリアデザイン』

梅崎修著、ナカニシヤ出版 2011年7月 現代はキャリアデザインの時代と呼ばれている。著者によれば、それは人生の道をデザインすることである。未来が不透明であるから、未来をデザインしたいという願望が競りあがってくる。このような願望が顕在化してきたの…

『透徹した人道主義者 岡崎精郎』

吉田 文茂 著 (和田書房/2008年10月) 高知県高知市春野町秋山にある「種間寺」(四国88ヵ所第34番札所)の境内入り口にひっそりと佇んでいる「岡崎精郎先生の碑」には以下のように記されている。「1898年 秋山村に生る 1938年 高知市に没す あなたは りっ…

『日本の賃金を歴史から考える』

<2013.12.26追記:下記紹介文に対して、著者の金子さんの応答がご自身のブログに掲載されています。 「社会政策・労働問題研究の歴史分析、メモ帳横断賃率論は熊沢先生の論稿で!」> 本書の企画は、連合総研の2氏から、労働組合の若手が賃金への知識をも…

『西淀川公害の40年―維持可能な環境都市をめざして』

★地域再生学の第一級のケースブック 本書は、2012年に「西淀川公害患者と家族の会」が結成40周年を迎えて、大気汚染公害被害者運動が、「環境再生−環境の回復・保全を軸とした都市再生―のまちづくり」を提起・実践し先駆的な役割を果たした背景条件を明らか…

『塩花の木』

塩花の木 / 金鎮淑(キムジンスク) 著;襄姈( ペ・ヨンミ)美・野木(のぎ)香(かおり)・友岡(ともおか)有(ゆ)希(き)訳. 耕文社 2013年11月 309日間のクレーン籠城と「希望のバス」が切り拓いた勝利の書 エル・ライブラリー内でも絶賛割引販売中! 定価1995円→17…

『水平社宣言の熱と光』

今なお輝く格調高き「水平社宣言」。発表当時、英訳もされた「宣言」の影響を語る 水平社宣言の熱と光 / 朝治武, 守安敏司編(解放出版社)2012年 本書は、編者の朝治武(あさじ・たけし、大阪人権博物館学芸員)、守安敏司(もりやす・としじ、水平社博物館…

『大阪の近代 大都市の息づかい』

大阪の近代 : 大都市の息づかい / 大谷渡(おおや・わたる)編著(東方出版)237p 本書は、大谷渡を研究リーダーとする「関西大学大阪都市遺産研究センター」の7名による研究成果の集約であり、『大阪都市遺産研究叢書3』にあたる。 冒頭このように紹介す…

韓国における地方分権改革の分析

尹誠國著『韓国における地方分権改革の分析―弱い大統領と地域主義の政治経済学』(公人の友社、2012年) 今日の寄贈本紹介は、いつもと違って著者ご本人から紹介文をいただきました。目次は出版社のサイトから引用しました。 本書は、エル・ライブラリーで特…

日韓企業主義的雇用政策の分岐

『日韓企業主義的雇用政策の分岐―権力資源動員論からみた労働組合の戦略』安 周永(あん・じゅよん)著、ミネルヴァ書房、2013年 ★書名は固いが、展開は非常に具体的・実証的でわかりやすい 著者は韓国出身の経営学士・政治学士で現在京都大学法学研究科助教…

レフト〜資本主義と対決する労働者たち

大庭伸介著『レフト〜資本主義と対決する労働者たち 論集■左翼労働運動の総括と展望』2012年、私家版 著者は、「1989年12月、静岡県労働組合評議会(静岡県評)が解体されたとき、静岡県評書記であった私は不当解雇された。帝国主義的な労働戦線の再編成を阻…

共助の稜線―近現代日本社会政策論研究

共助の稜線―近現代日本社会政策論研究 玉井金五(法律文化社) 本書は、20世紀を通じた日本社会政策の検証を通じて、「国家レベルだけでなく、自治体・企業・地域・家族レベルでのダイナミックな展開や交差がわが国の社会政策形成にどれほどの影響力を与えた…

熊沢誠『労働組合運動とはなにか―絆のある働き方をもとめて』

本書は、今日否定しがたい「労働組合運動の衰退」に対して、「労働組合というものの存在意義を、しんどい思いを抱えて働く人々の心に沈殿させようとする『直球勝負』を試みた」(著者「あとがき」)熱いメッセージが伝わる書である。書名にあるように、「な…

近江絹糸人権争議オーラル・ヒストリー (1)(2)

<エル・ライブラリー 労働史オーラル・ヒストラリー・シリーズ>文化集団・サークル活動と人権争議の関係性を証言 近江絹糸人権争議は、1950年代の日本を代表する労働争議であり、夏川社長の封建的労務管理に対して、1954年6月から3ヵ月にわたるストライキ…

『20世紀の片隅で 労働運動40年』 松井 勇(蔕文庫舎)

全国税労働組合の労働運動をスタートに、敗戦直後の労働運動の真っ只中を走りぬけ、解雇後、自治労奈良県本部書記から書記長・委員長に選出され、奈良総評事務局長、連合奈良会長、奈良県労働者福祉協議会(労福協)会長を務めた、労働運動ひとすじの40年を…

元ゼンセン同盟の組織拡大の検証・継承のための3部作

3人のオルガナイザー(佐藤文男・和田正・二宮誠)のオーラル・ヒストリー 本書発行の意図は、「旧同盟系の産業別労働組合でいえば、ゼンセン同盟と全金同盟がもっとも組織化に熱心」であり、「両組織の代表的なオルガナイザーのオーラルヒストリー(口述史…

竹中恵美子著作集(全7巻)

2012年秋に竹中恵美子著作集(全7巻)が刊行された(明石書店)。 これを契機に、「竹中理論」の研究討議が、各方面で始まった。まず、2012年2月2日大阪において、「竹中恵美子著作集刊行記念シンポジウム〜竹中理論の意義をつなぐ〜」が開催され、全国か…

『逃げられない性犯罪被害者〜無謀な最高裁判決』

杉田聡編著/桐生正幸・橋爪(伊藤)きょう子・堀本江美・養父知美/青弓社/2013 (四六判232頁/2000円+税) 定価2100円を1900円の特価にてライブラリー内で販売中です。 本書編著の意図は、― 近年、最高裁が性犯罪に逆転無罪判決を下す事例が相次いだ。そ…

『戦後史のなかの国鉄労使』が交通図書賞奨励賞を受賞

本書については既にこのブログでもご紹介したように、エル・ライブラリー所蔵資料を駆使して書かれたたいへんな労作です。 http://d.hatena.ne.jp/l-library/20120128 『戦後史のなかの国鉄労使』升田嘉夫著 明石書店 その功績に対し、このたび、公益財団法…

紀要論文でエル・ライブラリーに言及していただきました

去年の5月に東京で開催された国際シンポジウム「ビジネス・アーカイブズの価値:企業史料活用の新たな潮流」の内容をまとめた『世界のビジネス・アーカイブズ』が出版されました。 早速、本書の編者である公益財団法人渋沢栄一記念財団実業史研究情報センタ…

戦後史のなかの国鉄労使

昨年10月18日の記事(http://d.hatena.ne.jp/l-library/20111018)で紹介した本書について、内容詳細を紹介します。 前回も書いた通り、国鉄の労使関係は複雑怪奇なものです。労働組合が「乱立・四分五裂」し、素人にはとてもわかりにくい経過をたどりました…

博士論文「利潤分配制と社会主義」を頂戴しました

エル・ライブラリーの資料を利用して博士論文を書かれた鈴木啓史さんから、論文を頂戴しました。大学図書館以外では博士論文を所蔵している図書館は少ないので、これも貴重な資料です。 写真のように立派に製本され、中身も430ページに及ぶ大部なものです。…

エル・ライブラリーの「オーラル・ヒストリー」

『労働史・史料研究会オーラル・ヒストリー2』に「大阪エル・ライブラリーの資料について」という記事が掲載されました。 本書は科研費(日本学術振興会科学研究費補助金)を使った調査研究の報告書です。梅崎修(法政大学)、島西智輝(香川大学)、南雲智…

全郵政近畿友愛会の資料を受贈。寄付金つきで

かつて、郵便局に働く労働者で組織されていた「全日本郵政労働組合」(略称全郵政)という労組がありましたが、2007年10月22日に、日本郵政公社労働組合(JPU)と統合し、日本郵政グループ労働組合(JP労組)となりました。 その全郵政の近畿地方の退職者で…

『働きすぎに斃れて 過労死・過労自殺の語る労働史』

本書は春に頂戴したので正確には「新着図書」とは言えません。ご紹介が遅くなって申し訳ありません。 著書自らが「渾身の作」と言うように、過労死に斃れた労働者50人以上の事例を丹念に追った労作です。「過労死・過労自殺の事例研究は結果としてひとつの現…