「中山太陽堂の大正時代」byクラブコスメチックスにいってきました

 先日、株式会社クラブコスメチックスの1階文化資料室で開催中の第8回企画展「中山太陽堂の大正時代」に谷合・千本が行ってまいりました。
「中山太陽堂の大正時代」(5月31日まで 土日休み)

 クラブコスメチックスは1903(明治36)年創業の「中山太陽堂」を前身とする化粧品会社の老舗中の老舗。1906(明治39)年に発売された「クラブ洗粉」は現在でも発売中でなんと100年を超すヒット商品です。右の双美人をごらんになると「ああ!あれか」と思われるのではないでしょうか。

 自社のアーカイブスを管理・保管・調査・公開する機関である文化資料室をお持ちで、その展示室で2006年から毎年1〜2回の企画展を開催されています。


 今回の企画展「中山太陽堂の大正時代」では、大正時代の華やかなポスターや当時の希少な現物資料が展示されており、特に今回は大正時代に拡大した海外進出に伴う海外販売品の現物資料が展示されていて、国内販売品との相違を確認することができます。

 また海外販売契約書や販売系統表などの経営資料も併せて展示されており、経済史・経営史の面からのアプローチを可能にしています。これは包括的な資料を持つ企業アーカイブの強みだと思いました。

 他にプラトン社発行の雑誌『女性』『苦楽』

 プラトン文具の美麗な文具


 中山太陽堂が展開した独創的な新聞広告


 当日は文化資料室の学芸員福田さんにご案内いただきました。展示品の詳細なご説明はもちろんのこと、中山太陽堂の代名詞双美人の顔の向きが実は決まっていなかったとか、プラトン文具に一時シャープペンの発明者早川徳次が身を寄せていたとか、トリビア(?)もうかがうことができました。


 社員総かがりで作成された100周年記念社史『百花繚乱』はたくさんの図版(化粧品会社らしく美しいものが多い)を眺めるだけでも楽しいのですが、記述も詳細で様々に展開してきた(自転車もつくっていた)中山太陽堂からクラブコスメチックスの事業を概観することができます。また、より創業者中山太一について詳述されている『クラブコスメチックス80年史』は、労働現場の写真が多数掲載されている点がエル・ライブラリー的には貴重な参考文献です。なお、中山太陽堂は労働争議においても先駆的で『大阪社会労働運動史』戦前編にも多数その名前がでてきます。

他に下記の社史も発行されています。

  • 『クラブコスメチックス小史』(大阪府図書館所蔵)
  • 『クラブコスメチックス1983-1992 10年間の歩み』(大阪府図書館所蔵)

(千本)