エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)

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「日本の労働映画百選」決定

 NPO法人働く文化ネットが1年以上前から進められていた企画、労働映画100本を選ぶという事業がついに大きな区切りを迎えました。百選の発表とシンポジウム、並びに無料映画上映会が6月11日に東京の連合会館で開催されたのです。
 当館の館長谷合佳代子もこの事業の末席にアドバイザーとして参画しています。とはいえ、アドバイザーらしい仕事はほとんどせず、単に広報のお手伝いをしたぐらいのことなのですが、選ばれた百本については、その元データとなった1400本の映画リストという膨大な「成果」があることに注目しています。


 東京でのシンポジウムでは、選者の熱い語りを聞かせていただき、時間が短くて「もっと話を聞きたい」という思いが強く残りました。シンポジウムと映画上映会には150人が参加し、語りに熱心に聞き入っていました。当日無料配布された135頁の冊子には、時代を追っての解説と、100本全作の解説がついています。これだけでも何千円払ってもいいぐらいの充実した内容ですが、そのうえ無料で映画「にあんちゃん」が見られて、この日の参加者は幸せであります。

 百本の中には現在では上映困難な作品もありますが、大阪でも上映会ができないものかと算段中です。目標は「日本の労働映画百選を大阪で見る会」の実施。頑張ります。(谷合)(写真はNPO法人働く文化ネットのブログより転載。元記事はhttp://hatarakubunka-net.hateblo.jp/entry/20160615/1465954077

  • 「日本の労働映画の一世紀」

・パネリスト:井坂能行(岩波映像顧問)
       篠田徹(早稲田大学教授)
       佐藤洋共立女子大学講師)
       清水浩之(映画祭コーディネーター)
・司会:鈴木不二一(働く文化ネット理事)
・映画上映:『にあんちゃん』(日活/1959年/101分)
  監督/今村昌平 出演/長門裕之松尾嘉代
  九州の小さな炭鉱町を舞台に、両親を亡くした4人兄妹が懸命に生きる姿を重厚なリアリズムで描く。
・主催:NPO法人働く文化ネット http://hatarakubunka-net.hateblo.jp/