図書修復の記録

 当館所蔵の古い図書のうち、傷みの激しいものについて、このたび奈良県の「NPO法人 書物の歴史と保存修復に関する研究会」のみなさんにボランティアで補修していただきました。

 修理してもらったのは、『社会思想全集第10巻』(1931年)、『正義と自由』(1920年)、『二・二六事件』(1936年)の3冊です。

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 修理に当たっては、まず「修理のための観察記録」に「書名」「綴じのスタイル」「紙質」「構造的傷みを促進する箇所」「修理手当て綴じ」などの項目が記入されます。さらに欄外にもメモがあります(下の写真)。

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 そして、修復過程が手書きで丁寧に記録されています。この記録があれば、この本が再び傷んだ時に、前回どのような修復作業を行ったかがわかるため、役に立つそうです。

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 この研究会は、文化財としての図書の修復を担える人材を育成し、図書の修理技術を広く普及させることを目的として2004年に設立されました。会員・賛助会員を募集しておられますので、ぜひご支援をお願いしいます。また、講座を随時開催されていますので、興味ある方はぜひ参加してみてください。

 研究会のみなさまには、当館資料を修復していただき、心より感謝申し上げます。(谷合)