当館の資料を活用した研究論文はいろんな方に書いていただいており、しばしばその成果を抜き刷りなどの形で頂戴しています。
資料を活用してもらえるのが、司書のなによりの喜びです。そして今般もまた、一橋大学院生さんから成果報告をいただきました。
『大原社会問題研究所雑誌』709号(2017年11月号)所収論文である、
長島祐基さんの
「平和擁護運動における討論集会の形成(1952-1953年)
――特定のレパートリーに対する多様な主体間の意味づけの一致に着目して」
が、その論文です。
国際平和会議の役割と、特定のレパートリーに対する人々の意味づけの一致に着目することで、動員を通じた討論集会の開催という、戦後平和運動における公共空間の形成過程と、形成された公共空間の可能性と限界を明らかにするものです。
さまざまなアーカイブ機関が所蔵する一次資料を活用して書かれた本論では、当館の資料も活用していただきました。
なお、『大原社会問題研究所雑誌』は当館でバックナンバーを含めて全号を所蔵していますので、ぜひご利用ください。(谷合)