エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)

ブログ記事の引用転載を希望される方は、https://l-library.hatenablog.com/about をご確認ください

研修の秋

 秋は各種団体の総会・研修会や学会が開催される季節です。エル・ライブラリーは極めて予算の少ない図書館なので、公費出張というのはほぼないのですが、年に最低1回は常勤スタッフ全員(約2名)が自腹を切らなくて済むようにしております(目標が低い(;^_^A)。

 して、今月は、館長谷合もあちこちと出かけてまいりました。

 まずは11月8日(水)、横浜で開催された図書館総合展へ。3日にわたって開催される図書館界最大のイベントですが、今年は2日目だけ参加してきました。この総合展では多くのフォーラム(講演会)と、企業ブース、各種団体ブースが出て、最新情報を交換し合い、また商談の場となります。

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 まずは午前中、わたしは「図書館キャラクター・グランプリ」の司会をおおせつかり、一杯飲みながらやってもいいという主催者のご厚情により、特別に差し入れしてもらった日本酒をおちょこ三杯だけ飲みながら見事に任務を終えました(上の写真は図書館総合展公式Facebookより)。

画像に含まれている可能性があるもの:1人、座ってる、テーブル、室内

 ↑の写真は、さすらいの学校図書館員山本みづほさん(左)と一緒にボケとツッコミをかましながら司会する谷合(右)。二人ともかわいく猫耳を着けています(写真撮影・宮澤優子さん)。

 ちなみに、図書館のゆるキャラはたくさんあり、今回のプレゼンが行われ、そのプレゼンも相当に手が込んでいて、パワーポイントのお手本のようなものが目白押しでした。

 午後からはLibrary of the Year 2017の最終選考会へ。わたしは去年から引き続き選考委員を務め、最後の審査を会場からドキドキしながら、楽しみながら拝見していました。大賞は見事、「瀬戸内市民図書館もみわ広場」が受賞されました。おめでとうございます! 思えば去年、当エル・ライブラリーも優秀賞をいただいたのでありました。去年は決戦投票での大賞受賞館は完全に票が割れたのですが、今年は瀬戸内市民図書館の圧勝でした。

 そして夜は大交流会に参加していろいろ景品もいただき、翌日は朝から相模原市に移動して全史料協(全国歴史資料保存利用機関連絡協議会)の総会に参加しました(11月9、10日)。

 今年は相模原市の博物館と公文書館を見学し、研修会では「市民協働によるデータベース構築―尼崎市の事例から」 などを拝聴しました。

 下は、博物館の入り口に鎮座する小惑星探査機「はやぶさ」の模型です。天井高ぎりぎりに設置されていて、さぞや運搬業者さん泣かせだったんだろうと想像がつきます。

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 研修会場ではポスターセッションに参加し、当館のポスターを貼付して、来場される方々に「炭鉱の記憶と関西 三池炭鉱閉山20年展」のパンフレットを配布しました。

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 そして21日と22日は愛知県で開催された労働資料協(社会・労働関係資料センター連絡協議会)の総会・研修会へ。わたしは労働資料協の事務局長を仰せつかっているので、この準備のために忙しくしておりましたが、無事に終了しました。

 11月21日(火)は名古屋市にある愛知県図書館を総会会場にお借りして、県図書館の県内ネットワークを活かした取り組みを拝見し、翌日は名古屋駅前のウィンク愛知(愛知県産業労働センター)に研修会場を移して、情報コーナーの見学と、愛知県労働会館の図書室が閉鎖され、資料が移管された状況などの経過を学びました。その後は職業適性検査を受けて、参加者全員が自分の適性について改めて知ることができました。

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 上の写真は愛知県図書館の展示「社史つまみぐい展」。食品会社の製品が所狭しと並んでいます。

 下の写真はウィンク愛知の労働情報コーナーの一角です。ここでは県の労働相談や国のハローワークとの連携で就労支援事業が一体的におこなわれています。

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 午後からは「四日市公害と環境未来館」に移動しました。ここは市立博物館(平成5年開館)に併設する形で、平成27年3月21日にオープンしました。その際つくられた市立博物館&プラネタリウム+当館の総称を「そらんぽ四日市」といい、“そら”は、青空を取り戻した四日市、博物館常設展の「時空街道」、プラネタリウムの「宇宙」(そら)をイメージしています。

 小池学芸員の説明では、「“さんぽ”は、散歩をするように3施設を巡って、学んでいただくことをイメージしています」とのこと。

歴史博物館の展示が現代の公害問題とそれを克服して未来へ向かう四日市の姿へと、シームレスにつながっていくように工夫されています。

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 駆け足で今月の研修を報告しました。たくさんの写真を撮ってきましたが、とても全部は紹介しきれません。多くの人々との交流で当館のサポーターも増えました。日常業務に学びをフィードバックしていくことで、労働専門資料館としての役目を果たしていきたいと思います。(谷合佳代子)