エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)

ブログ記事の引用転載を希望される方は、https://l-library.hatenablog.com/about をご確認ください

「フリーター労組の生存ハンドブック」

 8月3日にブログで「自著寄贈のお願い」を掲載しましたところ、http://d.hatena.ne.jp/l-library/20090803/1249265503
 kuriyamakoujiさんから2冊、「自著ではないけど」と但し書きつきでお送りいただきました。kuriyamakoujiさんのブログにも記事を掲載してもらっています。http://d.hatena.ne.jp/kuriyamakouji/20090813

 頂戴したのはこの2冊。

 早速、ありがとうございます。今日は新刊書の『フリーター労組の生存ハンドブック』をご紹介します。



フリーター労組の生存ハンドブック  清水直子・園良太編著 212p 大月書店 1450円+税

 本書は、斬新な発想とスタイルの労働運動で話題をよんできたフリーター全般労組のメンバーが、自らの経験を通じて得てきた、現代を生き抜くために必要な知識や知恵をまとめたハンドブックです。

 突然の解雇や派遣切り、寮の立ち退きといった雇用問題に直面したときに、どう対処したらよいか。また崩壊した生活をたてなおすために、生活保護の申請の方法などを指南する、きわめて実践的なサバイバルガイドです。そして同じような境遇にいる仲間とつながるための労働組合の作り方。デモを、誰でもできる、楽しみながらメッセージを発信する表現の方法のひとつとしてとらえ、実際にデモを行う方法。そして今はやりのサウンドデモのやり方までも解説しています。こうした実践的なノウハウが、著者達のこれまでの様々な経験をもとに書かれています。

 この本では、不安定な労働と生活を経済的な問題としてだけでなく、それによる精神的な不安定、という両側面からとらえています。
 労働や生活の危機に直面すると、理不尽に感じながらも、自分のせいだ、として自分を追い込んでいきがちです。しかし、そのような困難な時にこそ、仲間と支え合うことによって現実を変えていくことの必要性を訴えています。サバイバルのためのノウハウ集であるとともに、未来に希望を持てるように、という思いが込められた本です。


 本書の出版記念イベントが9月1日、東京で開かれます。
http://d.hatena.ne.jp/spiders_nest/20090812/1250064874


<追記>9月10日追記、
 この本を寄贈してくださったkuriyamakoujiさんがオンライン書店bk1に書評投稿されました。
http://www.bk1.jp/review/477943