エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)

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ニューヨーク・ウォール街の「占拠運動」

 先週の土曜日(2月4日)に明治大学で開催された第19回社会運動ユニオニズム研究会「アメリカの社会運動ユニオニズムの現状」に参加しました。昨秋から話題になっている、ニューヨークの金融街であるウォールストリートを「占拠」する人々の運動を取材した様子をビデオ上映し、現状を報告する研究会です。

 9月17日に始まったウォール街占拠(OWS)運動は、ニューヨークから全米各都市へ、世界へと拡がっています。OWSのスローガン「我々は99%」は、多くの人々の共感を得ています。1%である世界を支配する金融機関や富裕層に対する闘いとして、労働運動や様々な社会運動と合流しています。OWS運動は広場を占拠し、「ジェネラルアッセンブリー」を通じた徹底した直接民主主義の実践によって、社会運動のあり方そのものの変革を求め、社会的諸関係の変革をもめざしています。
 研究会では、11月にニューヨークで3週間にわたりOWS運動を調査してきた青野さん、高須さん、12月に、レストラン機会センター(ROC)が主催したレストラン労働者国際会議に参加し、ニューヨークにも立ち寄って来られた河添さんの報告を受けて、アメリカの新しい社会運動と労働運動について議論しました。(同研究会のwebサイトより)http://socialmovementunionism.blogspot.com/2012/01/ows.html

 80人ぐらいが入る教室はほぼ満席で、長時間に亘る報告と質疑応答が熱心に交わされました。これは従来の組織型ではない、まったく新しい社会運動と呼べる動きです。その柔軟な姿勢や、徹底した直接民主主義の運営方法には感服しました。
 質疑応答の時間に「大阪から参加された方がおられますので、ぜひ何か発言を」と指名していただき、エル・ライブラリーという図書館そのものが社会運動として市民の寄付を集めながら運営を続けていることを手短にお話しました。
 青野恵美子さん(明治大学労働教育メディア研究センター、Labor Now)と高須裕彦さん(一橋大学フェアレイバー研究教育センター、Labor Now)が取材されたOWSの映像がYoutubeにアップされていますので、ここにも貼り付けておきます。(谷合佳代子)