エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)

ブログ記事の引用転載を希望される方は、https://l-library.hatenablog.com/about をご確認ください

「映画に描かれたアーカイブズ」の講演をしてカンパを頂きました

 1月8日(金)の夜、館長谷合は東京の科学技術館まで出かけて、アート・ドキュメンテーション学会の「デジタルアーカイブサロン」で「映画に描かれたアーカイブズ」という講演を行いました。谷合の講演に続いて東京国立近代美術館フィルムセンターの津田朋子さんが「「映画初心者が内側から見るフィルムセンター」というタイトルでお話され、最後は立食による交流会が開催されました。
 その場で、花岡猫子さんがさささっと描いてくださった可愛らしい漫画とともにカンパ袋が回され、合計10,405円が集まりました。その他、篤志ある方からの寄付も含めて合計21,405円の寄付をいただきました! みなさんありがとうございます。さらに加えて、ずっしり重い雑貨バザーもたくさんいただいて帰ってきましたよー。

 講演の趣旨などは以下の通りです。

 図書館の世界では映画好きライブラリアンたちによる「図書館映画」というジャンルが確立しているのですが、アーカイブズではそういったものは寡聞にして存じません。
http://www.libcinema.com/
http://tab.cside5.jp/01_library/theme/06_mlivrary.html
 やはりアーカイブズそのものがあまり知られていないからでしょう。図書館映画としてピックアップされている作品の中にも、図書館ではなくアーカイブズだと思われる施設が登場したりします。
 そこで、映画ファンである谷合が、アーカイブズ映画として<勝手に認定>した作品を取り上げ、ご紹介します。できるだけ新しい作品を中心にし、最後は2016年1月15日公開の「パディントン」を予告編つきで紹介します。
 アーカイブズは映画のなかでどのように描かれてきたのか。それは、社会のアーカイブズ観に支えられていると同時に、アーカイブズ観を醸造するもの、つまり相互作用のあるものです。
 映画ファンのアーキビストは、ぜひとも映画を通じてアーカイブズの広報に務め、誤解を正し、世にアーカイブズを知らしめる啓蒙活動をいたしましょう。
 いやー、映画って楽しいですねー。
アジェンダ
1.アーカイブズ映画とは
2.エル・ライブラリーと映画のかかわり
3.アーカイブズ映画のあれこれ
 「薔薇の名前」は図書館映画か
 「黄金のアデーレ」「顔のないヒトラーたち」「ミケランジェロ・プロジェクト」に見るナチスアーカイブ
 「オレンジと太陽」「RED」「砂の器」に見る公文書
 「ハーブ&ドロシー アートの森の小さな巨人」に見る個人アーカイブ
 「アデライン 100年目の恋」のヒロインはアーキビスト?(時間が足りなくて紹介できませんでした)
4.おまけ:死神のアーカイブズが映る映画「パレルモ・シューティング」
5.なんと、熊の「パディントン」はれっきとしたアーカイブズ映画であった!

  • 谷合は2001年以来、個人的に映画評を2000本ほどWebに書き続けています。詳しくはWebサイトとブログをご覧ください
  • 吟遊旅人 http://www.eonet.ne.jp/~ginyu/
  • 吟遊旅人ピピのシネマな日々 http://ginyu.hatenablog.com/
  • アート・ドキュメンテーション学会(http://www.jads.org/index.htm)とは:「図書館、美術館・博物館、美術研究機関、関連メディア、及びこれらに関係あるものの連絡・連携のもとに、わが国、さらには国際間における、アート・ドキュメンテーションをめぐる諸問題の解決と進展に寄与すること」を目的として2005年に「研究会」から「学会」へと名称変更して設立されました。略称JADS。デジタルアーカイブ・サロンは学会の中に作られたグループです。