2021年12月に早稲田大学で開催された「アーキビスト座談会:アカデミックリソースとしてのアーカイブの現在」に館長谷合佳代子も登壇しました。その様子を文字起こしされた記事が公開されました。
『Intelligence インテリジェンス』no.22
20世紀メディア研究所編集・刊行 発売:文生書院 税込み定価3520円
この座談会の登壇者は下記の通りです。
司会:川崎賢子(立教大学)
谷合佳代子(エル・ライブラリー・大阪産業労働資料館館長)
榎一江(法政大学大原社会問題研究所 教授)
鴨志田浩(公益財団法人 大宅壮一文庫)
大野 太幹(外務省外交史料館・課長補佐)
座談会のテーマの一つに「デジタルアーカイブと資料保全」があげられます。上記4つのアーカイブズ機関がそれぞれの苦労を語り合い、研究者の立場からは、資料のデジタル化=オープンアクセスについての今後の展望などの質問が出ました。
座談会に登壇した4つのアーカイブズ機関は運営主体や規模が異なるため、それぞれが抱える課題が異なります。と同時に共通点ももちろんあるわけで、興味深いお話が聞けました。話は海外のアーカイブズの使いやすさ/使いにくさにも飛び、アーキビストはいかに資料を活用してほしいと願っているか、それぞれの思いを語り合い聞きあったひと時でした。
なお、今号については当館メールマガジン読者2名にプレゼントいたします(送料は当選者負担)。応募者多数の場合は抽選となります。無料配信中のメールマガジンお申込みはフォームからどうぞ。(谷合佳代子)
no.22の主な内容
◆ 特別企画:アーキビスト座談会
アカデミックリソースとしてのアーカイブの現在
谷合佳代子/榎一江/鴨志田浩/大野太幹 司会:川崎賢子
◆ 特集: アジアにおける映像と戦争の記憶
メディア研究と戦時体制 ― コミュニティとプロパガンダをめぐるメディア史の再検討 原田健一
テレビ映像アーカイブと“描かれざるもの”の関係 ― 記録からポリローグへ 水島久光
抗日戦争と朝鮮戦争時期における記憶と映像 ― 中国共産党のプロパガンダ戦略に関する考察 趙新利
朝鮮戦争における中国の宣伝と対米・対日表象 梅村卓
[論文]
戦前期の国際的新聞大会にみるメディアと帝国主義 土屋礼子
【研究ノート】グラフ雑誌史再考―報道写真史から離れて 藤元直樹
映画の人気と戦前期の日本製ポスターとの関係 ―映画雑誌を中心にして 田島奈都子
島内志剛日記にみる対ソ通信情報活動 宮杉浩泰
陸軍参謀本部第8課(宣伝謀略課)の興亡 山本武利
GHQの事後検閲 ― 短歌雑誌の場合 中根誠
1960年前後の詩壇ジャーナリズムの展開と藤森安和 ― 詩誌『現代詩』を中心に 加藤邦彦