エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)

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市民実行委員と共催した3つのイベントの報告

 エル・ライブラリーでは、当館だけの主催で行うイベントもありますが、実は労組や市民団体、個人のみなさんと共に行うイベントもかなりあります。10月から11月にかけては、そのような市民実行委員との共催・協力で行ったイベントが3つありましたので、簡単に報告します。会場はいずれもエル・おおさかです。

(1)晴野まゆみさん講演会 日本初セクハラ裁判から30年

 10月25日(火)、平日夜の開催という出にくい時間帯でしたが、40名の参加者が熱心に晴野さんのお話に耳を傾けました。講演後の質疑応答では質問がどんどん出て、予定時刻をオーバーして活気あふれる会となりました。この企画を呼び掛けてくれた市民のみなさんと共に実行委員会を組んで開催できたことが喜びです。

◆実行委員の牧口誠司さんのFacebookコメントより

 会社で受けた数々のハラスメント、上司に相談したら、なんと被害者である晴野さんの方が即日解雇されてしまったというとんでもない話、その後苦労の末提訴できた裁判の推移など、当時大変な状況で闘っておられたのだなぁと胸が痛くなりました。現代でも様々な事件が起きていますが、晴野さんが提起され、そして裁判で勝利された意義の大きさは言うまでもないでしょう。

質問でも思いのこもった発言が続き、それにたいして晴野さんが一つ一つ丁寧に答えられ、それにもまた心を動かされました。

 今回のイベントでは縁の下の力持ちとして活躍してくださった実行委員や当日手伝ってくださった方など、多くの尽力協力を得ました。心から感謝いたします。

 また、「朝日新聞」大阪本社版地域面10月22日付朝刊に中塚久美子記者が紹介記事を書いてくださったのもありがたいことでした。

 なによりも、セクハラ訴訟という「ファーストペンギン」の勇気ある行動に出られた晴野さんの、想像を超えるご苦労の一端を知ることができて、感慨深かったです。

 晴野さん、ありがとうございました。

 晴野まゆみさん講演会 日本初セクハラ裁判から30年 - エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)

 

(2)スクリーンに息づく愛しき人びと 熊沢誠さんと語る映画の会

日比野敏陽氏撮影

 10月29日(土)午後、ご自身が「愛執」と語るほどの大の映画ファンである、労働経済学の泰斗・熊沢誠さんの講演会を開催しました。京都新聞社の日比野敏陽さんの協力で行ったこの講演会では、熊沢さんの最新刊『スクリーンに息づく愛しき人びと』のサイン会も開催し、熱心なファンが25名集まりました。

 熊沢さんのお話は、まるで今見てきたばかりの映画を語るかのような素晴らしい臨場感で、聞く人をうっとりさせました。講演会全体を2部構成として前半で「兵士の帰還 戦場と市民社会」、後半で「ケン・ローチ 下積みの人々を掬うまなざし」としていくつもの映画を紹介していただきました。熊沢さんならではの切り口による映画解説は、愛執とともにまた辛口批評も大変面白く、第3部の「会場とのディスカッション」の時間を大幅に削って熊沢さんに大いに語っていただきました。そこでは山田洋次監督への称賛と批判がユーモアも交えて開陳され、会場のみなさんは大いに聞き入ったことでした。

 熊沢先生、ありがとうございました! また続きをぜひ!

スクリーンに息づく愛しき人びと 熊沢誠さんと語る映画の会 - エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)

 

(3)「ウクライナ南部のいま 戦時下の子どもと女性たち」玉本英子現地取材報告会

 11月11日(金)夜、玉本さんを含めて26名が集い、熱心にお話を聞き、映像を見つめていました。玉本さんの報告会は2015年から2回、エル・ライブラリーに小ぢんまりと開催していましたが、今回はコロナ禍対策のために大きな部屋を借りて行うこととしました。その結果、これまでの2倍以上の方に集まっていただくことができました。「朝日新聞」10月20日付朝刊大阪市内版にも取材記事と報告会のお知らせを加戸靖史記者が書いてくださったこともあり、参加者が増えました。

 「情報はタダではない」と静かに語り、「ジャーナリズムを支える一人になりたい」としてこの会合をずっと主催している社納葉子さんの言葉も胸にしみました。真実を知るために、真実を手に入れるために何ができるのか、何が真実なのか、「わたしもわかりません」と述べる社納さんの言葉は、情報専門職である図書館司書、情報を収集発信する図書館にとっても繰り返し問いかけるべきことだと思いました。

 玉本さんの現地取材の映像や写真はどれもわたしたちに問いかけるものであり、とりわけわたしにとっては図書館司書の女性が銃を持って市民防衛隊の訓練に参加している映像が衝撃でした。

 講演いただいた玉本英子さん、主催者の社納葉子さん、ありがとうございました。
この取材のためにどれだけ玉本さんがお金と時間と体力(生命)を使っておられることか、多くの人に知ってほしいと思いました。

 なお、この講演会は読売テレビに取材していただき、当日深夜のニュースで流れました。放送されたニュース映像は↓ (館長・谷合佳代子)

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「ウクライナ南部のいま 戦時下の子どもと女性たち」玉本英子現地取材報告会 - エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)