デジタルアーカイブの講演会、満員御礼

 12月7日に開催したデジタルアーカイブ学会と当館との共催イベントは、会場満杯の36人が参加して盛況の裡に終了しました。以下、簡単に概要報告を。

デジタルアーカイブ学会関西支部第1回例会

日時:12月7日(木)13:00~16:30
場所:エルおおさか本館6階604号室
報告1:デジタルアーカイブに関わる肖像権を60分で学ぶ in 関西 
    福井健策(弁護士・骨董通り法律事務所)
報告2:国立民族学博物館における地域研究画像デジタルライブラリの構築と研究者支援
    飯田卓(国立民族学博物館 学術資源研究開発センター 准教授)
    丸川雄三(国立民族学博物館 人類基礎理論研究部 准教授)
主催:デジタルアーカイブ学会関西支部、エル・ライブラリー

  

  まずは関西支部の代表である原田隆史先生(同志社大学)からのご挨拶。非会員の参加が多かったので、「ぜひ学会にご参加を」と呼びかけられました。

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 そして前半は福井弁護士による、軽妙トークながら中身の濃ーい著作権法のお話です。みなさん非常に熱心に聞いておられました。

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 肖像権がテーマとなる今回の講演では、「被撮影者がカメラに向かってこんな風にポーズをとった場合は、撮影され公開されることに無言の承認があったと考えるべき」と、講演の最中にポーズをとるお茶目な福井先生。

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 大忙しの福井先生は押し寄せる質問をテキパキとさばいた後、某放送局へ直行。ユーモアあふれるお話で、楽しみながらしっかり勉強ができました。やはり図書館・博物館関係のみなさんは肖像権や著作権の問題で悩みが尽きないようで、実務的な質問が多数寄せられました。

 続いては、民博(国立民族学博物館)の飯田先生と丸川先生による、現在進行形の写真デジタルアーカイブプロジェクトの説明です。写真は文字情報がないため、メタデータをつけるのが至難の業ですが、研究者個人や団体が持っている写真を民博に託し、民博が写真のデジタル化とデータベース作成の最低限の作業までやってくれるという、ありがたいプロジェクトです。

 ↓プロジェクトの概要を説明する飯田先生。

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メタデータの作成方法その他の技術面について解説する丸川先生。

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  こちらはまだまだコンテンツが少ないとのことで、デジタルアーカイブを1年で構築するという荒業を実験中です。MLAのいろんな機関でさまざまな取り組みが行われているということが実感できた講演でした。やはり肖像権の処理が大変手間のかかることのようです。

 講演の後は飯田先生と丸川先生を囲んで懇親会。こちらも異様なほどに盛り上がって、デジタルアーカイブという新しい世界をこれから構築していく意気込みが参加者から感じ取ることができました。現場の悩みも尽きない、という情報交換もできて大変有意義でした。当館でも今後、労働資料のデジタルアーカイブを進めていくために、クリアしないといけない課題が山積していることを実感しました。日々勉強、日々前進、日々精進。(谷合)