エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)

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次代を紡ぐ伝記資料紹介

『津村明子さんとのお別れ会』

『津村明子さんとのお別れ会』~ 女性の力を示す先駆的役割 津村明子さんが、コロナ危機のために、2021年4月17日に逝去された。享年86歳。敬愛する先輩をコロナによる大阪の医療崩壊のなかで失ったことは痛苦の念に堪えない。 やっと入院出来て5日後の逝去。…

『遙かな友にー馬谷憲親とその時代』

本書は、自治労府職総務支部の役員であり、NGOの国際交流運動のリーダーであった馬谷憲親(1947〜2011)の急逝にともない、「偲ぶ会」を呼びかけた自治労府職総務支部の仲間たちを中心に編集された。この書と共に、『大阪社会労働運動史』(財団法人大阪社会…

馬場新一『行き交う人々』

1年以上にわたって連載してきたこのシリーズも、今回で最終回を迎えます。エル・ライブラリーが所蔵する私家版伝記資料はまだまだありますが、また装い新たに再開する日までここでいったん終了します。本シリーズの執筆はほとんどすべて伍賀偕子さん(関西女…

『「大矢知力(つとむ)さんを偲ぶ会」しおり』『大矢知力君を偲ぶ』

(偲ぶ会呼びかけ準備委員会/私家版/2006年) 2006年2月19日に行われた「大矢知力さんを偲ぶ会」のしおりと、呼びかけ人代表西口喜久男による、A4版11頁にわたる七五調の追悼詩「大矢知力君を偲ぶ」がセットで当日配布されている。 大矢知力(1936-2005)は、…

『岡本知明さん追悼集』

(偲ぶ会実行委員会編/2009年私家版/A6版82頁) 2009年3月4日の「岡本知明さんを偲ぶ会」に向けて編纂された追悼集。2008年11月25日逝去。 実行委員会は社団法人大阪労働者福祉協議会、情報労連NTT労組大阪総支部、財団法人大阪社会運動協会の3者構成に…

『群雀 特集号 片山甚市遺稿集』

(全電通近畿文芸連盟=旧称編/1999年私家版/A6版56頁) 片山甚市の逝去に際し(1999年6月27日)、全電通近畿文芸連盟機関誌『葦笛のひろば』に片山が寄稿した作品をまとめ、2ヵ月後の8月15日に、「遺稿集」として発行されたもの(発行責任者=大田修、編集…

『へこたれへんで 竹内眞理子さんの七十三年を聞く』

(竹内眞理子聞き書きの会/私家版/1999年) 婦人民主クラブの最初の頃からの会員で、いくつもの大阪の市民運動に関わり、晩年は居住の高槻市で他界するまでひたむきに活動を続けた。戦後の高揚期からの運動と73年の生きざまを聞き書きした130頁の冊子。大…

「ようっ、がんばりや!岡田義雄さんを偲ぶ」

(岡田義雄さんを偲ぶ会実行委員会編/私家版/2003年) 総評大阪地評弁護団、大阪労働者弁護団の創設者として、労働運動や平和と民主主義を求める社会運動と共に歩んだ弁護士の追悼集で、A4判80頁に及ぶ広範な人々の「偲ぶ言葉」に、多くの豊かな出会いと…

『たくさんの ありがとう 志方順子さん追悼集』

(発行;自治労大阪府本部/編集;志方順子さん追悼集編集委員会/私家版/2002年) 自治労大阪市職婦人部長を経て、自治労大阪府本部初代女性副執行委員長を務め、在任中に逝去した志方順子の追悼集(A判80頁)。(追悼集会の栞もエル・ライブラリーに保存…

井口容子『野あざみのように』

(NPO法人情報ネット・ワークス出版プロジェクト編/私家版/2006年) 摂津市立女性センター・ウィズせっつ(現・男女共同参画センター)で活動するグループである「NPO法人情報ネット・ワークス」が、井口容子初代館長をインタビューして4年がかりで編纂し…

『遠藤幸子さんを偲ぶ会』

(遠藤幸子さんを偲ぶ会実行委員会/私家版/2004年) 2004年12月の1周忌に催された「偲ぶ会」の栞。栞自体はB4判4頁の簡単なものだが、彼女を敬愛する仲間たちからの追悼の言葉が何枚か追加されて当日配布。 1926(大正15)年3月大阪市大正区で出生、2003…

『ロマンを語りつづけて 紀ノ本正則追悼集』

(自治労大阪府職員組合総務支部/私家版/1994) 自治労大阪府職員組合総務支部長(以下支部)で、現職のまま逝去した紀ノ本正則(1944-1994)を偲んで、その年に組合員総出で取組んだ追悼集。 180頁の読み応えのある内容で、故人の人となりはもとより、現場の…

『岡田良子さんを偲ぶ』

大阪総評婦人部長・婦人協議長を10年近く務めた(1964年−1972年)岡田良子を偲ぶ集い(1982年8月12日)の直後に出された追悼集(1982年9月)。 葬儀での弔辞(伍賀偕子起草)が盟友の遠藤幸子による墨の香りが伝わるような美しい浄書のまま10頁にわたって…

『風となれ土となれ 山野和子記念文集』

“均等法の山野”で知られる、総評(日本労働組合総評議会)婦人局長、山野和子(1927-2003)の追悼集。 国連婦人の10年が始まった1976年、総評常任幹事及び婦人対策部長(後に婦人局長)に就任し、1989年総評解散まで、婦人局長を務めた。1980年代から本格的展開…

『追慕 川本龍子想い出集』

部落解放女性運動のパイオニアであった川本龍子(1915-2006)について、3人の娘が母を追慕する形で1周忌に作成したものである。 川本龍子は1915年11月24日大阪市矢田で生まれ、2006年1月24日90歳で逝去。 40頁にわたる追悼のことばは、部落解放同盟大阪府連…

『柴田範幸さん追悼集』

2009年5月22日の「柴田範幸さんお別れの会」に向けて編纂された追悼集(2009年4月11日逝去)。 柴田範幸は、1989年連合大阪結成時の初代事務局長、1993年〜95年会長を務めて、連合大阪の礎を築いた功績から、お別れの会実行委員会は、連合大阪、社団法人大…

関 久子

今回は、関久子の生前に編まれた伝記と死後のもの、2冊の小冊子を紹介する。 関久子:1901年和歌山県に生まれ、1996年94歳で逝去。本名=尾崎くに

『おもしろかってんよ−飯田しづえさんの八十三年を聞く』

飯田しづえ(1909〜2003年)は関西草の根運動や女性の政治参画の草分け的存在で、大阪府水平社結成80周年を記念して特別功労表彰された。 本書は、彼女の長男の世代・50代から孫の世代20代の7名の女性たち*1による聞き書きで、トップリーダーの業績中心では…

『自由と解放へのあゆみ:松本員枝聞き書き』

本書は、大阪の草の根市民運動の「草分け的存在」として広く人々に敬愛されてきた、松本員枝(かずえ)(1889.9.26-1990.8.31)の、喜寿(77歳)の記念に行なった「聞き書き」をベースに作成され、80歳時に出版されている。 松本員枝聞き書きの会のメンバーは…

半世紀、図書館を生きる

今年の4月から始めたシリーズ「次代を紡ぐ伝記資料紹介」は、当館が所蔵する伝記のうち、市場にあまり流通することのない本や私家版のものを積極的に紹介しています。おかげさまで反響があり、日本図書館協会理事長・塩見昇氏から『半世紀 図書館を生きる』…

「蒼茫 追想 鈴木祥蔵先生」

本書は、2009年7月に90歳で逝去された、鈴木祥蔵・関大文学部名誉教授を偲んで、わずか2ヵ月で編集され、10月3日関大千里山キャンパスで催された「追悼の集い」で配布された。故人は関西大学で40年近く勤務して数々の業績を残した研究者で、著書も膨大であ…

『働く女たちの記録21世紀へ ―次代を紡ぐ(公募編)』

本書は、1994年に『次代を紡ぐ 聞き書き−働く女性の戦後史』(耕文社)を編纂した「関西女の労働問題研究会」が、20世紀が終わろうとする時期に第2弾として、「伝えたい、残したい、働く女たちの記録 ― 私はこう働いた 見た 聞いた 挑んだ!」という呼びか…

『次代を紡ぐ 聞き書き−働く女性の戦後史』

本書は、敗戦から1960年代に京阪神で活躍した女性労働運動リーダー30名の聞き書き。 聞き手と執筆は、現役の女性活動家もしくは、かつて労組婦人部活動を担った人たち。 1989年大阪総評解散時に、『はたらく女たちの歩み・大阪39年― 大阪総評婦人運動年表』…

『女の本屋(ウィメンズブックストア)の物語』

1982年日本で初めて女性問題専門書店「ウィメンズブックストア」を創めた、中西豊子の個人史であると同時に、日本のフェミニズム運動の歴史を知ることができる書でもある。 中西豊子は1933年京都市生まれで、高校・大学もその後の幅広い活動の地も京都である…

豊後レイコさまから嬉しいお便り

このブログで紹介させていただいた『八八歳レイコの軌跡 原子野・図書館・エルダーホステル』(ドメス出版)http://d.hatena.ne.jp/l-library/20100526/1274847993の著者豊後レイコさんから、嬉しいお便りが届きました。 90歳とは思えない、お元気なご活躍が…

『八八歳レイコの軌跡 原子野・図書館・エルダーホステル』

ライブラリアンとして、「エルダーホステル」(学びたい人の老人大学)の創設・代表として、20世紀を完走した豊後レイコの自伝。1920(大正9)年長崎市の青果卸小売商の次女として生まれる。大正デモクラシーの息吹をたっぷり吸って、昭和元年に小学校入学…

『わが生涯−勝間芳江の八十年』

本書は、勝間芳江の傘寿を祝って発足した出版委員会(代表;立山寿幸・永久睦子)が聞き書きを中心にまとめたもの。構成は「1.勝間芳江のあゆみ」「2.座談会」「3.勝間さん大好き」「4.年譜・勝間芳江とその時代」「5.市議会活動から」「6.若い…

『世直し道人 大津静夫 理想の里を夢見て一世紀』

大津静夫は、北大阪医療生協専務理事・理事長を48年間務めて、2007年93歳で退任。 2部で、大阪の医療・福祉運動を切り拓いてきた大津静夫が関わった運動の記録を、丹念に編集委員会がまとめている。敗戦直後の大阪を中心とした、平和と民主主義を築く運動が…

『歳月は流水の如く』

(姜在彦・竹中恵美子著/2003年青丘文化社/A5判206頁) 在日韓国人1世の歴史家と女性労働研究の第一人者夫妻の自伝的講演に加筆修正した論文集。第1部は姜の講演録・論文と著作目録、第2部が竹中の退官講演録とインタビュー、研究年譜、というように二部構…

新シリーズ予告篇 Coming Soon!

エル・ラリブラリーは社会運動・労働運動・企業経営者・政治家などの伝記類を数多く所蔵しています。特に、一般には入手しにくい私家版の伝記や偲ぶ会などで配布されたパンフレット類に至るまで、細かな資料を所蔵していることが自慢です。 エル・ライブラリ…