エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)

ブログ記事の引用転載を希望される方は、https://l-library.hatenablog.com/about をご確認ください

エル・ライブラリーをご支援ください

全国の社会・労働関係研究者の皆様、また、広く社会・労働関係資料に関心をもたれている皆様に、大阪の労働図書館存続のためのご支援を訴えます。

 私たち財団法人大阪社会運動協会(社運協)は、『大阪社会労働運動史』全8巻(現在9巻を編纂中)刊行のために集めた大阪の社会史・労働史の一次資料を「大阪府労働情報総合プラザ」を通じて一般公開してきました。当協会の資料室は規模は小さいとはいえ、高度な専門性を備えた資料群と、その資料を扱うことのできる専門職を擁する機関として、西日本随一の質・量を誇る図書館という評価を得てきました。

 また、2000年4月以来8年に亘って「大阪府労働情報総合プラザ」の運営を府から委託され、人件費の大幅削減ときめ細かなサービスを実現して大阪府直営時代より4倍の利用者増加という成果を生みました。プラザと社運協の資料室という二つの図書館を有機的に運営することによって大きな成果を生んだ、「民間活力導入のモデルケース」として誇れる実績を上げたと自負しています。

 しかるにこのたび、大阪府知事財政再建「維新」案はその成果を顧みることなく、プラザ廃止と社運協資料室への補助金全額カットの方針を打ち出しました。当協会の度重なる撤回要求や、全国は言うに及ばず遠く海外からも寄せられた図書館存続を求める声は民主党などの支持を得て7月臨時議会の場で激しい論戦の対象となりましたが、知事と多数派に押し切られ、残念ながら本年7月末を以って大阪府労働情報総合プラザは廃止されました。

 皆様からお寄せいただいたご支援、激励に深く感謝いたしますとともに、私達の力が及ばなかったことをお詫び申し上げます。

 年度の途中で委託金を打ち切られ、さらに今年度既に補助金がゼロとなっている状態ではありますが、なおも私達は、30年をかけて収集した45000冊の図書と47000件の新聞・雑誌、数万点に及ぶ労働組合や企業・団体の内部資料・一次資料を次世代に引き継ぐことを社会的歴史的使命と考え、今後も図書館運営を続ける決意を固めています。また、大阪府が行政の役割を放棄してプラザを廃止したために廃棄が危ぶまれた資料25000冊についても、当協会が預かり(大阪府からの無償貸与)、一般公開に供する所存です。

 
 しかしながら、当協会の財源は、プラザの委託費約1100万円と大阪府からの補助金800万円、大阪市から同400万円、労組などの寄付金約966万円(以上2007年度実績)の合計がほぼすべてであり、予算規模は年間3000万円強に過ぎません。にも関わらず、大阪府からの収入が断たれることになりましたので、今後の協会予算はわずか1000万円足らずとなります。これではほとんど資料蒐集・保存は不可能となります。

 そこでやむなく、今後の運営については、9月以降、職員4人を3人に減員し、10月以降はさらにその3人を非常勤化することにより大幅な人件費の削減をせざるをえない事態に立ちいたっております。

 自主財源確保のために今後は講座・イベントの開催、労働組合史編纂事業受託などによる事業収入を目指す所存です。とはいえ、このような方策にも限界があり、心苦しいことですが、図書館運営についてはサポート会員制度を導入し、皆様からのご寄付によって支えていただかなければどうしてもたちゆかないと考えます。そこで、当協会は下記のような会員制度を敷く事にいたしました。

 「真理がわれらを自由にする」というスローガンのもと、戦後、荒廃の中から国立国会図書館が生まれたように、私達もまた、グローバル化が進み格差が拡大する現代にあって、人々が自ら考え行動できる力を培う「知の館」を守り育てていきます。知は力であり、知はわたしたちを豊かにします。知をおろそかにする政策からは産業の発展も望めません。

 諸物価が高騰の兆しを見せ、また賃金も頭打ちの時代にあって、皆様にさらなる経済的ご負担をお願いするのは誠に心苦しい限りですが、当協会もいっそうの経費削減を行い、できる限りサービス低下を防ぐ手立てを追求して行きますので、なにとぞご支援賜りますよう、切にお願い申し上げます。

         2008年8月1日

        財団法人大阪社会運動協会
         会長兼理事長 赤本忠司



                    記

大阪産業労働資料館(エル・ライブラリー)サポート会員募集のお知らせ 

 今回のプラザ廃止にともない、大阪社会運動協会は2008年10月下旬を目途に新しい図書館「大阪産業労働資料館(エル・ライブラリー)」を創設いたします。その設立趣旨は以下のとおりです。

1) エル・ライブラリーは、明治時代以来の大阪をはじめ関西を中心とする働く人々の記録を収集保存し、広く一般への公開・利用に供することを目的とする。

2) エル・ライブラリーは、最新の賃金データ・労務管理の実務書・労働法関係書などを収集・公開することにより、中小企業の町大阪の労使関係の健全な発展に役立つ情報を発信し、企業経営と労働者福祉の向上に資することを目的とする。

3) エル・ライブラリーは、NPOや草の根市民団体の機関紙などを収集・保存し、市民の社会的活動に利する情報を提供することを目的とする。

4) これらの目的を通じて、エル・ライブラリーは「地域の記憶の場」たる図書館の役割を果たし、働く人々の知る権利を守り地域住民のアイデンティティ形成に役立つ機関を目指します。

 エル・ライブラリーの上記設立趣旨に賛同し、図書館運営を支援してくださる会員を募集します。

 会員資格 18歳以上で、エル・ライブラリーの趣旨に賛同し会費を納入していただける方。
 年会費    学生 3000円/1口
        一般会員 5000円/1口
        維持会員 20000円/1口
        特別維持会員 100000円/1口
         ※会員種別は金額の違いだけで、サービス内容は同じです。
会費振込み先 郵便口座 00990−9−194176
                 口座名義は「エル・ライブラリー会」です。
        (ご連絡いただきましたら振込み用紙を郵送します)
銀行口座 近畿労働金庫大阪中央支店 普通口座 7776074「エル・ライブラリー会」
       銀行振り込みの場合は、振り込み手数料をご負担いただきます。また、送金人の情報が入手できないため、必ずメールかファクスにて、氏名・住所をお知らせいただきますよう、お願いいたします。


 有効期限 お申し込みの月から一年間。2008年11月末日までにお申し込みの方の有効期限は2009年12月末とします。
会員特典 週1回、労働情報を掲載したメールマガジン発行(電子メールを利用されない方には月1回郵送)
        年1回、エル・ライブラリーの活動報告を郵送
        郵送による貸出(貴重品や逐次刊行物の最新刊など貸出不可のものあり) 
        書庫内入室利用可
        開館時間外利用可(要相談)
        資料相談・調査相談に応じます(調査代行はいたしません)
        複写料金の割引
        『大阪社会労働運動史』の割引販売、
        大阪社会運動協会が行う講座などイベントへの割引または無料招待
 利用規程 利用はできるだけご予約ください。予約なき場合、スタッフ不在の可能性があります。
        閲覧無料
        貸出とレファレンスサービス(資料相談)対象は会員のみ
        コピー代金 1枚20円(会員10円)、郵送1枚50円(会員20円)
開館時間 10:00-17:00
         土・日・祝日、年末年始は休館。その他、臨時休館あり。
       会員の時間外利用についてはご相談ください。

サポート会員規約について詳細はこちらをご覧ください。
http://shaunkyo.jp/support.html

詳しいご案内をお送りしますので、メール lib@shaunkyo.jp またはお電話でお問い合わせください。 

財団法人大阪社会運動協会
〒540-0031
大阪市中央区北浜東3-14
府立労働センター(エルおおさか)4階
電話06-6947-7722 Fax 06-6809-2299
HP:http://shaunkyo.jp

※皆様からいただいた個人情報はイベントや刊行物発行のお知らせ、図書館業務以外には使用しません。