働く人々の歴史を伝える、を掲げる当館。
図書や紙資料類ばかりではなく、実際に労働の現場で使用していたものや、その労働の状態がわかる写真などもまた「労働」を伝える資料であると考え、今回の展示会の一画にそのコーナーを設けてみました。
それで痛感しましたのは、労働・働く現場を表す資料が非常に少ない、ということです。
あまりにも自然にそこにあるものたちですから、わざわざ「保存」するという発想にいたることが難しい。
しかし、実際労働の現場はどんどんと変化していきます。
20年前のオフィスと現在のオフィスを比べるだけでもおわかりになるかと思います。
単なる回顧のためにではなく、労働の変遷の歴史を私たちが知り次への労働につなげるために、資料の保存に取り組む必要があると思います。
今回の展示はつたないものでありますが、みなで皆がやってきた労働を考える根拠となるべき資料の収集・研究の手始めになれば、と思います。