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エル・ライブラリー開館にあたって

 エル・ライブラリーは嵐に抗して歩み始めた図書館です。

 わたしたち財団法人大阪社会運動協会は、1978年以来『大阪社会労働運動史』編纂のための資料を集め、整理し、保存してきました。

 西日本随一という評価をいただく数万点の原資料を擁する文書館へと成長した大阪社会運動協会の資料室は、「大阪産業労働資料館」(愛称:エル・ライブラリー)と名前を変え、大阪府労働情報総合プラザの旧蔵書17000冊を加えた図書館として新たな第一歩を踏み出しました。委託運営していたプラザの年度途中での廃止と当協会への補助金全額廃止という事態にもかかわらず、わたしたちはこれからも図書館運営を続ける所存です。

 エル・ライブラリーは他の一般図書館が所蔵しない労働組合・企業・経済団体・市民団体の一次資料を所蔵している「文書館」です。と同時に、最新の実務書・専門書を収集公開する「情報センター」でもあります。貧困と格差が社会問題となる今こそ、先人達の歩みに学び、働く人々が自らの立ち位置を知ることが大切です。そのための資料を提供できるのがエル・ライブラリーです。

 エル・ライブラリーは嵐の中を漕ぎ出した一艘の小舟です。けれど、漕ぎ手は一人ではありません。大勢のご支援の手を、その温もりを感じながら大波を漕ぎきる力をわたしたちは与えられました。そして、この小舟が載せているのは大きな宝物です。働く人々の記憶と記録という、次世代に手渡すべき宝の重みをわたしたちはしっかり受け止め、これからも前進をつづけます。

 エル・ライブラリーのスタッフは、21世紀のアーキビストたる自覚と矜持を持ち、資料を集め、評価し、組織し、保存公開し、情報を広く発信していけるよう精進を怠りません。まだまだ発展途上の小さな図書館に過ぎませんが、どうぞ、エル・ライブラリーを物心両面からご支援いただきますよう、お願い申し上げます。

 皆様のご来館をお待ちしております。

      

 2008年10月21日 

  エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)
    館長  谷合 佳代子

エル・ライブラリーの設立趣旨

  1. エル・ライブラリーは、明治時代以来の大阪をはじめ関西を中心とする働く人々の記録を収集保存し、広く一般への公開・利用に供することを目的とする。
  2. エル・ライブラリーは、最新の賃金データ・労務管理の実務書・労働法関係書などを収集・公開することにより、中小企業の町大阪の労使関係の健全な発展に役立つ情報を発信し、企業経営と労働者福祉の向上に資することを目的とする。
  3. エル・ライブラリーは、NPOや草の根市民団体の機関紙などを収集・保存し、市民の社会的活動に利する情報を提供することを目的とする。
  4. これらの目的を通じて、エル・ライブラリーは「地域の記憶の場」たる図書館の役割を果たし、働く人々の知る権利を守り地域住民のアイデンティティ形成に役立つ機関を目指します。