市民グループと共催する「ウクライナ取材報告会」もとうとう4回目を迎えます。以下、主催者代表コメントと共にお知らせします。
小さな会合ですが、趣旨に賛同されるかたはぜひお申込みください!
情報は「無料(タダ)」じゃない。
消費者的な立ち位置から、メディアを支える主体へーー
玉本英子さんとともにジャーナリズムを考える会
テレビやインターネット上には常に報道や情報があふれています。
私たちは最新ニュースをお金を払うことなく知ることができます。いや、ちょっと待って。そのニュース、本当に「無料」でしょうか。
ご存知のようにテレビ番組はスポンサーと呼ばれる企業がテレビ局にお金を払い、そのお金で番組が制作されています。
つまり情報や娯楽の対価として本来私たちが払うべきお金を企業が払っているのです。
見返りは視聴者である私たちが広告を見ること。
また、スポンサーの意向をテレビ局は無下にはできません。
インターネット番組にもお金がついて回ります。
もちろん、私たちは誰もがお金と無縁ではいられません。
大切なのはどんな形でお金が関わっているかを知っておくこと、
お金の使い方を自分で考え、選択することではないでしょうか。
情報は「無料」ではありません。
お金を払っていなくとも、購買意欲や不安を煽る広告を一方的に見せられたり、個人情報を吸い取られたりと
何らかの形で私たちは「対価」を払っているのです。
そうして手に入れた情報は、
お金を払う側にとって都合よく編集されている可能性が高いことも
知っておく必要があります。
一方、世界には、もちろん日本にも、
フリーで取材活動をするジャーナリストたちがいます。
フリージャーナリストは「自己責任」で取材をします。
経済的な保障はもちろん、命の保障もありません。
そんなジャーナリストを支えるのは、
「自分の目で見たもの聞いたことを伝えたい」という思いです。
長年にわたって中東の紛争地域を中心に取材してきた玉本英子さんも、
そのひとりです。
私たち「玉本さんとともにジャーナリズムを考える会」は、
玉本さんの取材活動に共感するとともに、
市民としてジャーナリズムの一端を担おうと考えてきました。
情報の受け手のみに甘んじるのではなく、
消費者的な目線でメディア批判をするだけでもなく、
フリージャーナリストと直接つながり、その活動を支えること。
具体的には、取材報告会で集めたカンパを
次回の現地取材の費用(通訳や車の運転など現地の人々に仕事の対価として
支払います)として使ってもらい、帰国後に報告をしてもらいます。
この循環を継続し広めることで
フリージャーナリストの取材活動を少しでも安定、継続できるようにするのが
私たちの目的です。
玉本さんのウクライナ取材は(残念なことに)4年目となりました。
ウクライナの人々の声に耳を傾け、
信頼関係を築いてきた玉本さんの報告をぜひお聴きください。