エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)

ブログ記事の引用転載を希望される方は、https://l-library.hatenablog.com/about をご確認ください

医学系雑誌引き取り希望

医学系雑誌4タイトルのバックナンバーがでてきました。

引き取ってくださる機関がありましたらご連絡いただけますでしょうか。

ご覧の通り、あまり状態はよくないのですが‥‥。

f:id:l-library:20190806135309j:plain

『ソヴィエート医学 = Советская медицина』京大ソ医研 [編], 京都大学ソヴィエト医学研究会
 Т. 1, no. 1 (1953.6.1)
https://ci.nii.ac.jp/ncid/AN00278886

 

『医学と民生』医学出版社
 9(1947.9.1)
https://ci.nii.ac.jp/ncid/AN00013600

 

『日本内科学会雑誌』日本内科学会
 40(11)(1952.2.10)
 41(9)(1952.12.10)
https://ci.nii.ac.jp/ncid/AN001958

 

『醫學評論 = Japana medicina revuo』醫學評論社 [編], 醫學評論社
 3(1)(1952.1.31)
 3(2)(1952.4.1)
https://ci.nii.ac.jp/ncid/AN00013699

・研究機関、公共機関を優先させていただきます。

・ご希望複数の場合、先着順とさせていただきます。

新着雑誌です(2019.7.30)

今週の新着雑誌です。

新着雑誌のうち最新のものは貸出できません。閲覧のみです。

労政時報 3976号 2019.7.26 (201344298)

労働経済判例速報 2380号 2019.7.10 (201344256)

労働法学研究会報 No2697 2019.7.15 (201344116)

旬刊福利厚生 No2274 2019.6.25 (201344280)

旬刊福利厚生 2273号 2019.6.11 (201344314)

労働基準広報 No2000 2019.7.21 (201344140)

労働法律旬報 1939号 2019.7.10 (201344173)

賃金と社会保障 1733号 2019.7.10 (201344207)

 

詳細な目次はこちら

続きを読む

『政治と労働の接点Ⅱ』

『政治と労働の接点Ⅱ』一の橋政策研究会(非売品/2019年/B5版224頁)

f:id:l-library:20190719150233j:plain

 本書の発行元である「一の橋政策研究会」は、加藤敏幸元参議院議員民主党参議院国会対策委員長/現電機連合政治アドバイザー)の議員退任後の政治活動を支える政治団体として2016年に設立された(代表=加藤敏幸 事務局長=中堤康方)。

 連合結成時から労働政策局長、組織局長(電機連合)などを歴任した加藤代表の体験と、12年間の議員活動の実績を有効活用して政治と労働の両分野に存する諸課題の解明と提言をめざして活動を重ね、『政治と労働の接点―経験から課題提起―』が刊行され、本書はその続編である。

 構成は、ウェブ鼎談シリーズ「労働運動の昨日・今日・明日」鼎談集(10本)と、加藤代表の執筆コラム「遅牛草牛」(32本)の二本立てとなっている。

 鼎談の各テーマは以下の通りで、そのテーマに精通するキャリアの方々(14名)と加藤代表・中堤事務局長が歴史を振り返りながら現状を解明し、将来への提言を行っている。

 第1回「産別運動の現場から」 第2回「官民合流、ILO」 第3回「ILO100周年に向けて」 第4回「政策制度課題の取組み」 第5回「賃金をめぐる諸課題」 第6回「最低賃金について」 第7回「障害者雇用・就労支援について」 第8・9回「官公労働運動について①②」 第10回「労働運動と生産性」

 連合結成から30年を経て、労働者になった時から「連合」はすでにあったという人が今や大多数の時代において、「連合」結成=官民統一をめぐる論議がどのように展開され進行したのかの歴史を知る上で、結成時に携わった人たちの証言は貴重である。

 登壇者の多くの問題意識として、連合が「大企業の正社員」の利益を代弁するにすぎないという世間一般で形成されているイメージをどう払拭するのか ― が共通している。

 そんな中で第三者の意見を求めた「連合評価委員会」報告書(2003年9月/中坊公平座長)への高い評価が、第2回「官民合流、ILO」の章で語られており、他の登壇者たちの問題意識にのぼっていることが伺える展開である。

 「政治と労働の接点」という書名に関わるなら、労働組合の政策制度課題を直接語っているのは第4回で、連合で政策制度課題を担当してきた小島茂・花井圭子両氏(花井は、登壇者で唯一の女性)である。労働者の運動現場からのニーズを政策化し、その実現のために女性運動が推進された経緯を、ここでは「育児休業法」を例に証言していて、ニーズ・要求の収集と政策化、実現のための運動推進の生き生きとした結びつきが浮かび上がる。

 そして、政権への働きかけで、各種審議会での連合委員発言が重要視されるが、5,000万雇用労働者の共感を呼ぶような「説明責任」と運動提起が重要であると強調されている。

 第10回「労働運動と生産性」も非常に興味深い。「生産性」については、労働戦線統一以前から、対立的な論議があり、今日的にも、「働き方改革」提案によって「雇用対策法」が改定されたが(「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業政策の充実等に関する法律」)、その目的に「労働生産性の向上」が、初めて法文に明記された。そして、口にするのも憚れるが、LGBTsは生産性がないというような保守政治家の妄言も登場するなど、議論が大いにある。

 ここでは、山﨑弦一・連合大阪会長が登壇。学術博士、コースドクターという労働界では珍しい存在で、実際に松下電器産業㈱(現パナソニック)の研究部門で働き、原体験は父親の鉄工所でのものづくり体験だと述べている人の、「生産性」についての語りである。

 1959年のヨーロッパ生産性本部の「ローマ宣言」やゴーリキの『どん底』の中のセリフ=「仕事が楽しみならば人生は極楽、仕事が義務ならば人生は地獄」=などを引用しつつ、「生産性」が係数的に分母や分子をいじって生産性をあげよと掛け声をかけることではなく、「働く」ことの意識をどうあげていくのか、働くことの質が本来的に問われているのだ― と。

 「働く」ことは(雇用労働に関わらず)、人間の本来的な活動であって、内在的に意識をあげていくことの重要性が語られていて、何度も読み返す示唆に富んだ鼎談である。

 なお、本書は非売品ではあるが、発行元の研究会のHPからアクセスすることができる。(伍賀偕子〈ごか・ともこ〉、元「関西女の労働問題研究会」代表)

新着雑誌です(2019.7.19)

今週の新着雑誌です。

新着雑誌のうち最新のものは貸出できません。閲覧のみです。

賃金事情 No2787 2019.7.5 (201344215)

労務事情 No1388 2019.7.15 (201344199)

月刊人事マネジメント 343号 2019.7.5 (201344108)

労働判例 No1201 2019.7.15 (201344223)

労働法令通信 No2524 2019.6.28 (201344165)

労働基準広報 No1999 2019.7.11 (201344306)

賃金と社会保障 1732号 2019.6.25 (201344132)

労働情報 No983 2019.7.1 (201344249)

地域と労働運動 226 2019.6.25 (201344272)

 

詳細な目次はこちら

続きを読む

資料に触れて探るワークショップ最終回は「三色旗と映画従業員組合」

一般社団法人大阪自由大学が主催し、当館が協力するイベントのご案内です。
 エル・ライブラリーが所蔵する資料の現物を見て触れて、そこから何が読み取れるかを参加者が考えるワークショップ。

 定員を超えて大入り満員だった前回に続き、いよいよ最終回です。この回だけ参加されてもまったく問題ありませんので、奮ってご参加ください。

 最終回では、当館所蔵の美しい労働組合旗をご覧いただきます。これは1935年に入魂式が行われた旗です。はたしてこの旗を作った労働組合はどんな活動をしていたのでしょうか。「映画従業員組合」が要求したものは?

 映像も交えて、解説しつつ、「実はよくわからない」という謎についても受講生に一緒に考えていただこうというワークショップです。

 

 一枚の労働組合旗から労働者の矜持や映画史が見える。 
 そんなワクワクする歴史講座、ぜひご参加ください!
 
2019年7月22日(月)午後2時から4時まで。
会場:エル・ライブラリー

アクセス:http://shaunkyo.jp/access/

講師:谷合佳代子(エル・ライブラリー館長)
   黒川伊織(エル・ライブラリー特別研究員)
参加費:1000円

申し込み:kansaiforum@gmail.comまでメールで。
主催:一般社団法人大阪自由大学
協力:エル・ライブラリーf:id:l-library:20190530163315p:plain

 

新着雑誌です(2019.7.11)

今週の新着雑誌です。

新着雑誌のうち最新のものは貸出できません。閲覧のみです。

労政時報 3975号 2019.7.12 (201344124)

賃金事情 No2786 2019.6.20 (201295318)

労務事情 No1387 2019.7.1 (201295359)

人事実務 No1198 2019.7.1 (201344082)

企業と人材 No1077 2019.7.5 (201344090)

ビジネスガイド No974 2019.8.10 (201344181)

先見労務管理 No1609 2019.5.25 (201295326)

労働法学研究会報 No2696 2019.7.1 (201295342)

労働経済判例速報 2379号 2019.6.30 (201295367)

労働判例 No1200 2019.7.1 (201344157)

労働基準広報 No1998 2019.7.1 (201295300)

月刊人事労務 365号 2019.6.25 (201295334)

 

詳細な目次はこちら

続きを読む

貧困の基本形態 社会的紐帯の社会学

『貧困の基本形態  社会的紐帯の社会学』 セルジュ・ポーガム 著 川野英二/中條健志 訳 2016年3月31日発行 新泉社 四六判 416p

f:id:l-library:20190627180109p:plain

 貧困は、全体的に豊かになった社会では受け入れがたい不平等であるがゆえに、困惑させられるものである。貧困層は、近代社会がまぬがれることができると信じていた運命をあらわしているのではないだろうか。本書において、著者セルジュ・ポーガムは、この社会問題のあらゆる要因を包括的に考察している。彼は、社会の下層に置かれた人びとの生きられた経験としての貧困と、社会それ自体が生み出し立ち向かおうとしている意識の要因としての貧困を同時に探求している。ポーガムは、貧困にたいする社会のかかわりについて考察しながらトクヴィルマルクスジンメルといった三人の主要な論者を振り返り、自身のオリジナルな研究を展開している。彼の研究は、貧困をそれ自体としてでなく、扶助の関係、つまり貧困層が属している社会全体の組織と関係づけている。ヨーロッパの多くで実施された数多くの比較調査にもとづいて、ポーガムは、これまでになかったやり方で、この相互依存の関係がとるさまざまな基本形態、つまり〈統合された貧困〉、〈マージナルな貧困〉、〈降格する貧困〉を定義している。
 〈統合された貧困〉において、「貧者」と呼ばれる人びとは非常に数が多く他の層の人びととそれほど区別されるわけではない。彼らの状況は非常に一般的であるため、特定の社会集団というよりも、常に貧しかった一定の地域や地域性の問題として語られる。これと反対に、〈マージナルな貧困〉においては、「貧者」あるいは「排除された者」と呼ばれる人びとは、ごくわずかな周縁的な人びとである。それはいわば、集合意識においては、近代文明への不適応者、産業の発展によって課される規範に適応できなかった人びととみなされた。〈降格する貧困〉は、いわゆる貧困というよりもむしろ排除という社会問題を反映している。そこでは、「貧困者」あるいは「排除された者」と呼ばれる人びとの数はますます増加する。かれらは生産領域から追い出され、しだいに増えていく困難を経験しながら、社会福祉制度に依存することになる。ますます多くの人びとが、いくつものハンディキャップ――低所得、劣悪な居住条件や健康状態、家族やプライベートな助け合いの社会結合が弱い、制度化した社会生活のあらゆることに参加しにくい――を蓄積する可能性が高い雇用の不安定さに直面する。
 このように、ポーガムが提案する貧困の社会学とは、まずは、社会的紐帯の社会学なのである。
 本書は、政治的な行動の前提として、いつか貧困へと陥るかもしれない運命にある人々の苦難を取り除く、あるいは少なくとも和らげるための考察を促そうとするものである。(ボランティアN)