エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)

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シカゴ便り(2)

 シカゴは全米一の精肉業の町です。かつては「ストックヤード」という巨大な精肉場がありました。ここは今では入り口の石造りのアーケードを残すだけとなっています。
 精肉業に働く労働者たちの組合もあり、イリノイ労働史協会を作った初代会長レスリー・オーリアさんも精肉労働組合出身です。町のあちらこちらに壁画があり、その壁画は労働運動の歴史を描いています(下の写真)。めくるめく一大歴史絵巻です。


 イリノイ労働史協会は労働組合への労働者教育だけではなく、高校生や中学生を対象とした歴史教育にも力を入れています。学校教育ではなかなか労働組合の歴史を教えることはありません。それ以上に、一般的に歴史への関心は薄れています。このあたりの事情は日本と同じようです。そこで、イリノイ労働史協会では、歴史の教師向けに副読本を製作し、学校で使ってもらえるようにしています。生徒たちが自分で歴史の研究報告を行って、そのための展示物を作ったりもしています。そのうちのひとつがイリノイ労働史協会に持ち込まれ、今、協会の資料室に飾られています。写真がアップできないのが残念です。後日写真つきで紹介します。

 シカゴは思ったほど寒くはありませんが、それでも氷点下10度ほどの気温に、さらに風が吹くので体感気温は氷点下30度ぐらいになります。雪が降ると、道路に撒かれた融雪剤(塩)のせいで靴やズボンの裾が白く泥まみれになります。外を歩くときは靴下にカイロを貼り付けていますが、足の裏は暖かくても足首が寒い(^_^;)。ちょっとでも厚着を怠っている部分が冷えます。こういう寒さはなかなか日本では経験しないので貴重な体験かと思います。あーそれにしてもさぶ〜

(雪を踏み分け、ヘイマーケット殉死者記念碑に献花)