エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)

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「炭都三池が生んだ文化展ー「炭都の暮らしと文化」 昭和の三池・大牟田」はいよいよ7月10日まで

 現在、福岡県大牟田市石炭産業科学館(石炭館)で開催されている ”炭都三池が生んだ文化展ー「炭都の暮らしと文化」 昭和の三池・大牟田”を紹介します。当館と市民実行委員の協働事業で主催した2017年の「炭鉱の記憶と関西 三池炭鉱閉山20年展」(関西大学経済・政治研究所共催)をきっかけに生まれた、「炭都三池文化研究会」が企画されたものです。

 関西での展示のなかでも特に第2会場の「炭都と文化」の展示にインスパイアされて、今回の大牟田市での展示会開催へとこぎつけられました。その関西展の文化展示を担当した鵜飼雅則さんが炭都三池文化研究会の顧問として今回の展示にも大きくかかわっています。

 関西展の実行委員である西牟田真希さんによる、大牟田市石炭館での展示観覧レポートを転載し、鵜飼さん撮影の写真とともに紹介します。

 わたしも見に行きたい―!と言いながら時間調整ができずに、とうとう見に行けない当館館長・谷合の魂の叫びとともにお送りします(以下の写真とキャプションはすべて鵜飼雅則さんの作成提供)。とりわけ、「社宅の暮らし」の一連のパネルは、鵜飼さんが「今回の展示のハイライト」と評価する力作です。

 なお、本展示会は7月10日(日)まで。未見の方はお急ぎください!

貸本と萩尾望都を中心とした大牟田出身者による漫画

炭鉱と美術

社宅の暮らし 「三池炭鉱(関連)社宅史研究会」制作のパネル

市民文化のシンボル 大牟田松屋

 

【展示レポート】

 2022年6月17日(金)、大牟田市石炭産業科学館で開催された「炭都の暮らしと文化ー昭和の三池・大牟田」の展示会を拝見した。
 昨年度はコロナ禍で拝見できず、今年はぜひ拝見したいと思い立っての訪問であった。 2017年の関西展のパネルは一部あるが、それよりも数の多いリニューアル内容に圧倒された。 部門は全部で9つ。「映画監督と大牟田市の映画館」、「昭和の大牟田での上映映画」、「三池炭鉱と文学」、「九州派と西部美術学園」、 「萩尾望都大牟田貸本屋、古本屋」、「貸本屋萩尾望都を中心とした大牟田出身者による漫画」、「社宅の暮らし」、「大牟田の社宅資料ときんこちゃん」、「市民文化のシンボル松屋」である。 2022年度は2021年度よりさらにリニューアルされた。特に社宅分布、古本屋、貸本屋の分布図、「大牟田の社宅資料ときんこちゃん」は、興味深く拝見した。
炭都三池文化研究会、社宅史研究会、鵜飼雅則さんをはじめ、それぞれの総力を結集が存分にうかがえた。

 大牟田市石炭産業科学館(石炭館)は博物館であるので展示の什器が整っているが、展示方法はそれ以外にもメリハリが効いていたものになっていた。
 貴重な資料や、原物はガラスケースで厳重に管理されている一方、パネルや地図などの複製可能なものはそのまま壁掛け、文献資料は自由に興味があれば手に取ることができた。
 これが特徴的で文献資料の前には椅子が置いてあり、しばらく入り浸りで見ていた。関西展も同様の展示方法であった。展示を見つつ、さまざまな関連資料をすぐに手に取れるというのは、内容を深く知る上でたいへん効果的であった。

 また石炭館自体が世界遺産に登録後の拠点のひとつになっている。このため映像技術を駆使した大規模パネル、ビデオ紹介が追加されていた。ぜひ一度、来館されるのをおすすめする。(西牟田真希)