エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)

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所蔵資料紹介~辻󠄀保治資料(近江絹糸紡績労働組合関係資料)

連載第4回 詩集『暗いなかに笑顔が』(彦根の詩サークル『熔岩詩人集団』)

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 写真は、『暗いなかに笑顔が』(熔岩詩人集団,1955.12.20)の表紙

表紙:中川壽一

 『熔岩詩人集団』の発行資料として、辻資料の中には、同人誌『熔岩』以外の作品集も収められている。「暗いなかに笑顔が」「なかの・ふみこ詩集」(いずれも「熔岩詩人集団編集委員会」編集、「熔岩詩人集団」発行、1955年)がそれである。

 『暗いなかに笑顔が」は『熔岩』同人による共同詩集である。「はじめに」によると、創刊以来3年半を期して、それまでに刊行した『熔岩』からまとめた詩集で、発行部数は千部となっている。

 巻末索引には、詩掲載者全77名の職業が記載されており、そのうち、主なものは下記のとおりである。紡績工11名、療養者10名、教員・学生・商店員が各5名、農業4名、電工・鉄道員・会社員・旋盤工各3名となっているが、他にも多様な職業の投稿者が見られる。 

 また、同資料の目次の詩タイトルのうち,8名15篇 のものに鉛筆による○印が入っており,このうち6人が『熔岩』19号と23号で近江絹糸内の詩人ないしは近江絹糸紡績内の詩サークルである噴煙グループの所属詩人として掲載されている氏名と一致すること,巻末索引の職業が紡績工とあることから,これらは近江絹糸労働者の詩であると推測できる。

(エル・ライブラリー特別研究員 下久保恵子

 

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